映画「南極物語」からまもなく40年…。

「南極は、氷の白、空の青、地面の茶色の3つの色しかない。風にも匂いがない。非常にシンプルで何もないところだが、ものすごくきれいなところ。」と表現する伊村智隊長。

伊村さんは、2022~2023に南極へ行く第64次南極地域観測隊の隊長だ。

乾燥した岩場ばかりが続くなど地形的にも近いことから、南極の陸上環境は「火星に近い」と指摘。そのため、南極は火星探査の”訓練の場”として注目されていて、実際にそうした研究が南極で始まっていると話す。

タロ・ジロの時代から現在までの日本の南極観測の変貌については「冒険の時代」から「観測の時代」になったと説明する。

「観光目的で南極へ行ける日がくるか?」との質問には、「個人的には南極観光は、ぜひ皆さんに行ってもらいたいと思います。」と述べるなど一般向け観光ツアーの実現にポジティブな意見が聞かれた。

今回、第64次南極地域観測隊にフジテレビの取材班が同行することが決まった。南極の魅力や観測について伝えていく予定だ。

大塚隆広
大塚隆広

フジテレビ報道局国際取材部デスク
1995年フジテレビ入社。カメラマン、社会部記者として都庁を2年、国土交通省を計8年間担当。ベルリン支局長などを経て現職。
ドキュメントシリーズ『環境クライシス』を企画・プロデュースも継続。第1弾の2017年「環境クライシス〜沈みゆく大陸の環境難民〜」は同年のCOP23(ドイツ・ボン)で上映。2022年には「第64次 南極地域観測隊」に同行し南極大陸に132日間滞在し取材を行う。