政府の南極地域観測統合推進本部は、来年12月に南極に向かう第66次観測隊の隊長について、東京大学の原田尚美教授(56)を起用すると決めた。1956年の1次隊以来、女性の隊長は初めて。

原田教授は、第60次隊で女性初の副隊長を務めるなど、観測隊に2回参加。

今回で3度目の南極挑戦となり、隊員約80名を隊長として率いる。専門は生物地球化学で、南極では温暖化に関するデータなどを収集する予定だ。

原田教授は、「66次隊はこれまでにない挑戦として、『しらせ』の復路で海洋集中観測が計画されています。海洋学分野から隊長をということで選んでいただいたのだと、大変光栄に思っております」と話し、「観測に加えて、昭和基地での輸送、設営の業務を完遂し、全体を見渡しながら取り残された仕事がないよう取り組み、藤田越冬隊長にバトンを渡したいと思います。」と決意を述べた。

25年4月に帰国する予定。