私がお伝えしたいのは「道路交通法改正から1カ月。新たな乗り物が販路を拡大」です。

東京都内の家電量販店の一角に展示されている次世代型電動車椅子(「WHILL」)は、これまでほぼ自動車ディーラーで販売されていましたが、今月から家電量販店での販売が始まりました。
先月の法改正以降、製造メーカーへの問い合わせは倍以上となり、高齢者の「免許返納後」、子どもから親へのプレゼントとして、売れ行きも好調だそうです。

ポイントはこちら、「キニナル用途と使い心地は

「WHILL」は免許不要の乗り物ですが、2019年から自動車販売店でも販売されており、高齢者が車を手放した後の移動手段の一つとして提案されています。

5月13日の「道路交通法改正」で、「運転免許証の有効期間が満了する日の直前の誕生日の160日前の日」から過去3年間で、信号無視や逆走など11種類の違反を1つでも犯した75歳は運転技能検査が義務化されました。
その結果、「WHILL」の自動車ディーラーでの試乗予約数は、その前の一ヶ月と比べて約3倍になり、同じ期間内に自動車ディーラーで購入者した人の約半分の人が「高齢者となった親の免許返納を促す、子供からのプレゼントとして購入した」とのことです。

WHILLの広報担当者は、「免許を返納してWHILLに乗り換えたある利用者は『身が軽くなった』といって海辺へ散歩に行くなど、日常の中で利用している」と話しています。

警察庁の統計によると、2021年末の65歳以上の運転免許保有者は約50%。
だが、自主返納者の数は2019年から頭打ちとなっており、自動車に替わる次世代モビリティや自動運転技術などへの期待が高まっています。

木沢 基
木沢 基

フジテレビ報道局経済部記者。記者歴3年。
電動化を進める自動車業界や、コロナ禍を経て変革している小売り業界などを担当した後、現在は内閣府、消費者庁を担当。