食欲がそそられる食べ物の1つ、ギョーザ。コロナ禍でさまざまなグルメの自動販売機が話題だが、愛媛で最近広まっているのが、無人販売のギョーザだ。
防犯カメラの設置などセキュリティ面も万全の上、24時間営業できる無人販売。いつでも使えるコロナ禍のサービスとして、今、注目されている。

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続々オープンの無人販売店…なぜ?運営会社に聞く

松山市中央に2022年4月、オープンしたのは、徳島が本場の「餃子香月」だ。

正本健太アナウンサー:
のれんに書いてますね。「無人直売所」

スペースは6帖ほどで、店員らスタッフは…誰もいない。

正本健太アナウンサー:
目の前にある主役のギョーザ、パンパンに入ってますね。これを自分で取り出します

冷凍庫から取り出したのは、36個1,000円のセット。購入は店内の一角にある料金箱に代金を入れ、商品を取り出すシステムだ。滞在時間は最短で、わずか20秒ほど。

正本健太アナウンサー:
本当にこのまま持っていていいのかなと思うくらいの感じですね

購入客:
今からお客さんの所に行くので、お土産にいいかなと思って買いました。お金も払えばちゃんとすぐもらえる。すごい便利じゃないですか

購入客:
たまたま後ろにお客さんもいなかったんで、ゆっくり気軽に買えたかなっていうのはあります。きょうの晩ごはんは楽しみですね

一方、松山市来住町の国道11号線沿いにも2022年2月、群馬発祥の「餃子の雪松」がオープンした。こちらも36個入りで1,000円だ。ギョーザの無人販売では業界トップで、今では全国に約380店舗を展開している。

でも、なぜ、無人販売店なのか。運営会社に聞いた。

株式会社YES・高野内謙伍 マーケティング部長:
日本古来の販売手法というか、(無人の)「野菜直売所」のモデルでやろうということにしまして。店内に入って野菜を勝手に取るみたいに、ギョーザを取って、お金入れてもらっていくよみたいな、ほっこりした感じで。相性がすごくいいと思いますね。ご自宅の冷凍庫の延長というか

無人販売のメリットは、コストの節約だ。飲食店だと必要な厨房、さらに、ホールや調理のスタッフにかかる経費は発生せず、その分、出店に使えて販路拡大につながる仕組みになっている。

県内の人気ラーメン店が参戦!無人販売限定の餃子を開発 きっかけは…

安い、うまい、 簡単、 さらに経費の負担も少ない…。この全国の波に乗ろうと、松山市一番町の人気ラーメン店「麺鮮醤油房周平」も参戦。5月26日、松山市南斎院町に、無人販売店をオープンした。

鈴木瑠梨アナウンサー:
こちら、店員さんのいない無人の店舗なんですが、冷凍庫の中にはずらっとたくさんのギョーザが並んでいます

28個入り1000円のギョーザを購入し、早速調理してみると…

鈴木瑠梨アナウンサー:
この待ってる間がいいですよね、ギョーザ。完成です。いいですね。こんがり焼き目がついて、おいしそうです

あんに使われているのは、愛媛産の豚肉など厳選した食材。

鈴木瑠梨アナウンサー:
にんにくのパンチが効いてます。家でこのクオリティはすごいですね。自分で作ったからこそ、より一層おいしく感じます

しかしこのラーメン店の人気メニューは、鶏ガラだしをベースに、魚介の風味を味わえるつけ麺だ。

こだわりのスープに、モチモチとした食感の自家製麺が絡む逸品だが、一方でギョーザは、店舗販売もしていない。なぜ今回、ギョーザの無人販売を行うことになったのだろうか。

アザース・中川周平社長:
愛媛から迎え撃つ。愛媛から発信できるような形を作りたいという依頼がありまして、それから取りかかったような形です。
今回、店で使っているつけ麺の麺とまったく同じ小麦粉、同じような製法でギョーザの皮を作らさせていただきました

ギョーザは、松山市内の食品会社などとタッグを組み開発。愛媛の飲食業界を盛り上げたい、という強い思いがギョーザの形になった。

アザース・中川周平社長:
店舗で出していないからこそ、オリジナルのものができると思って

勢いを増す、群雄割拠の無人販売ギョーザ。今後の展望は…。

株式会社YES・高野内謙伍 マーケティング部長:
コロナで早回りして、普及した感覚なのかなとは。(無人販売が)当たり前になってくれたらいいかなと思いますね

安く、おいしくて、企業の負担も軽い。今後のギョーザの無人販売所の展開に目が離せない。

(テレビ愛媛)

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