愛媛・新居浜市で初めて養殖がスタートしたサーモンが、4月末に初めての出荷を迎えた。思った以上の品質に、バイヤーたちも期待している。
2022年1月に養殖を始めたばかりの西原裕也さん当時の記事:
"サーモン養殖"に挑むのは電気設備会社 異業種からのチャレンジ 初試食の味は…【愛媛発】
アイセイ電工・西原裕也社長:
あっという間に半年経ちました。正直、緊張しております
ゴールデンウイークに突入した4月30日。ボートと漁船で繰り出した一団が向かっているのは、新居浜市で初めての養殖サーモンのいけす。
このサーモンの養殖は、新居浜市の電気工事会社・アイセイ電工の西原裕也社長が、2022年1月から試験的にスタートさせた。
「地域の特産を」という思いで始めた異業種からの挑戦。
愛媛らしい…みかん風味がするサーモン
この日、緊張の初出荷を迎えた。
アイセイ電工・西原裕也社長:
(エサの)少な過ぎ、あげ過ぎにも今まで気を遣ってきたので、エサの調整の具合に苦労してきました
育てたサーモンは約4,000匹。愛媛らしさを求めて、愛媛産のミカンを配合した特別な餌と愛情を与えて育てた。新居浜初の養殖サーモンの初めての水揚げ。支援を受けた南予の養殖業「宇和島プロジェクト」のスタッフと網を引き上げると…
最初は30cmほどだったサーモンは新居浜沖の低い温度の海水が適して、50cmあまり・重さ2kg前後にまで成長。初出荷では約1,000匹が水揚げされた。
フジ・リテイリング生鮮食品事業部・北浦和秀バイヤー:
ミカンの風味がすごい口の中に広がって、すごくおいしいサーモンです。捕れたてなので、すごい歯応えがあります
ロシアによるウクライナ侵攻などで輸入サーモンが高騰しているなか、バイヤーは期待の商品に成長すると期待している。
フジ・リテイリング生鮮食品事業部・北浦和秀バイヤー:
国内サーモンの需要が今後高まっていく中で、サーモン自体の価値を上げて販売できる商品になっています
初めての販売に手応え
この新居浜産サーモンは、大手スーパー・フジでのゴールデンウィーク中に販売された。
新居浜市内のフジ3店では、水揚げから4時間半後には切り身や刺身などに加工され、店頭にズラリと並んだ。
(Q.新居浜の養殖サーモンは?)
買い物客:
きれいなね。味見してみんと
買い物客:
初めて聞きました
アイセイ電工・西原裕也社長:
一歩踏み出したという感覚ではあります。各地にブランドサーモンってすごく多いんですけど、新居浜の地で育てるサーモンというのをブランド魚という形にもっていきたいので、今から本当に頑張っていきたいと思います
異業種からの挑戦ながら、手応え十分。西原さんの目は、新居浜の特産に向けた本格的な生産を見据えている。
(テレビ愛媛)