「車でも携帯でも何でもいいと思いますけど、そういったものがどうなっていくのかは、たぶん誰も興味ないと思うんです。海外では日本よりももっと酷いといいますか、車が山に捨てられているんです。地球規模で後始末をしっかりやっていかなくてはいけない」
そう語るのは、会宝産業株式会社（石川・金沢市）代表取締役社長・近藤高行さん。
近藤さんは41歳の時、車の解体と中古部品の販売をしていた父の会社を継いだ。
「解体技術で循環型社会を目指したい」と、近藤さんは廃車を簡単にスクラップにせず、1台当たり98％のリサイクル率を達成した。
エンジンなどの部品を取り出し、独自の基準で状態を評価し、適正価格で海外に輸出。残りは鉄、プラスチック、レアメタルなどに細かく分別し、専門業者に販売している。
さらには海外のリサイクル工場に技術を提供したり、国内外から研修生を受け入れ、ノウハウと情熱を若い世代に伝えるため、2007年に社内に国際リサイクル教育センターを設立した。
つくる責任、使う責任、そして後始末の責任を担う。
近藤さんは「リサイクルを通して、島国や発展途上国やアフリカにも協力できるんじゃないかなと思っています。たくさんの方々が“後始末”の仕事をしたいと思えるような会社にしていきたい」と語った。
会宝産業株式会社
https://kaihosangyo.jp/
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