北朝鮮ミサイル 北海道沖150kmに落下か

この記事の画像(11枚)

午後2時半すぎ、北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイルを発射。午後3時44分ごろ、北海道の渡島半島の西、約150kmの日本海に落下したとみられている。

飛翔した時間は、北朝鮮のミサイルとしては過去最長のおよそ71分間。日本の排他的経済水域=EEZ内に落下したと推定される。

急きょ記者会見した防衛省の鬼木副大臣は、発射されたのは、新型のICBM=大陸間弾道ミサイルとみられることを明らかにした。

高い角度で飛ぶロフテッド軌道で発射したとみられ、高度は6000kmを超えていたという。

「少しズレれば北海道を直撃…」

現時点で、飛行機や船舶の被害は確認されていないということだが、政府関係者は「すこしズレれば北海道に直撃しかねない」と警戒を強めている。

北海道近くの日本のEEZ内に、ミサイルが落下したとみられることについて函館市民は、「落ちてきたら怖いですね。落ちてきて欲しくないです」「首相には、毅然とした対応をしてもらいたいと思います」などと話していた。

北朝鮮ミサイル発射 今年4発目

2022年に入って北朝鮮が発射したICBM・大陸間弾道ミサイルは合計4発。1発目は2月27日。平壌の順安空港一帯から日本海へ、弾道ミサイル1発を発射し、日本のEEZ外に落下。続く2発目は3月5日。1発目と同じ場所あたりから、日本海に向け発射。最高高度は550km、飛距離は約300kmに達した。

ミサイルが発射された映像は公開されていないが、労働新聞には、かなりの高さで、ミサイルから地球を撮ったとされる写真が公開された。

そして3月16日にも、弾道ミサイルとみられる飛翔体を発射したが、上昇できず失敗したとみられている。

ウクライナ情勢の「隙をぬった」か 岸田首相「許せない暴挙」

そして、3月24日、4回目の発射になった。今回の発射が、失敗を挽回するための、追加性能試験だった可能性もあるとみられているが、北朝鮮情勢に詳しい鴨下ひろみフジテレビ解説委員は、次のような見方を示している。

鴨下ひろみ解説委員:
国際社会が、今、ウクライナ情勢の対応に追われているので、その間隙をぬったと言えると思います。今であれば、国連が一致して北朝鮮の制裁をすることはないと。北朝鮮は、4月、金日成主席の生誕110年という記念日を控えていて、その祝賀のために、成果をあげることを求められています。そのために北朝鮮は偵察衛星の打ち上げと称して、弾道ミサイルの発射を繰り返していまして、今回の発射もその一貫と言えます

G7=主要7カ国首脳会議に出席するため、ベルギーに到着した岸田総理は、日本時間24日夜、記者団の取材に対して「許せない暴挙であり、断固として非難いたします」と述べた。

(「イット!」3月24日放送分)