連日、北京五輪での日本勢の活躍が伝えられるなか、現地では12日、スキージャンプ男子個人ラージヒル決勝で、日本のエースである小林陵侑選手が銀メダルを獲得し、6日の個人ノーマルヒル金に続く2個目のメダルを獲得した。

メダルに向けて大活躍の日本勢

今大会の日本勢は、これで通算10個目のメダル。二桁のメダル獲得は、過去最多13個(金4、銀5、銅4)となった平昌五輪(2018年)に続き2大会連続となり、早くもメダル数が“平昌越え”になる可能性も出てきた。

メダルの獲得数やメダルを獲得した競技に注目が集まりがちだが、より多くの人に知ってもらいたい日本勢のスーパープレーがある。

2個目のメダルを獲得した小林陵侑選手
2個目のメダルを獲得した小林陵侑選手
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スーパーショットで逆転勝利! カーリング女子

2018年の平昌五輪で、「もぐもぐタイム」や「そだねー」というやりとりで注目を集めたカーリング女子。前大会では銅メダルを獲得し、今大会でも現在熾烈な戦いを続けている。12日に行われたカーリング女子でも、試合会場をうならせたスーパープレーがあった。

日本の勝負強さが光ったのは、予選リーグ第3戦・ 日本対デンマーク。デンマークは世界ランク10位と日本より格下ながら苦しい戦いとなり、我々取材団も固唾をのんで取材にあたっていた。

第9エンドの終わりには、取材団が作業などを行うエリアでは、他国メディアがすでに試合が決まったかのような雰囲気で片づけを始めていた。

そして迎えた最終の10エンド。司令塔であるスキップ・藤澤五月選手が放った最終ショットが相手の点数になりえた石を2つ弾き、一挙に3点を奪い逆転勝利を飾った。

その瞬間、会場ではスーパーショットに歓声が沸き、モニターで試合の行く末を見守っていた多くのボランティアなどからも歓声が上がっていた。

取材にあたっていた筆者に、日本人だと分かったのか、会場関係者が「本当に素晴らしい!日本のプレーをぜひ世界に伝えてほしい」と声をかけてくるほどだった。

メダルの瞬間以外にもドラマが…

カーリング女子は、その日の夜に行われた対ROC(ロシア五輪委員会)戦でも、一時は大きく離されたものの逆転勝利し、現在3勝1敗と今回もメダルに期待がかかっている。

そしてこのほかにも、スピードスケートの女子団体パシュートでは日本が五輪新記録で準決勝に進出するなど、メダルに向けて好発進している。

メダルの瞬間以外にも、目が離せない北京オリンピック。
コロナで様々な規制がかかる中、選手の熱量を隅々まで取材していく。

【執筆:陶山祥平(北京五輪取材団)】

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