コロナ禍に生きる今、乗り越えなければならないさまざまな壁に直面することも少なくない。
人生の大きな門出である結婚式を3度延期し、ようやく叶えた新郎新婦の“ゴールイン”までの道のりを追った。

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2021年10月下旬、広島市内の結婚式場で、晴れて門出の時を迎えた小川尊庸さん(38)と妻・琴乃さん(27)。
1年半以上にわたる我慢と葛藤の日々を乗り越えてきた。

2人で乗り越えた葛藤の日々
2人で乗り越えた葛藤の日々

2020年3月、招待者に宛てた手紙。
「ふたりで話し合った結果、大変心苦しいのですが、結婚式を延期することとなりました」

新郎・小川尊庸さん:
キッカケはやっぱり、広島に(感染者が)出たというのが一番ですね。来てもらう人たちに一番の安心安全の方がいいなと思って…

世の中が見えない恐怖に怯える中、結婚式の開催を目前にして半年先への延期という苦渋の決断をした2人。

新婦・小川琴乃さん:
延期になった分、キレイになってドレスを着たいですよね

招待状などを手作りにこだわり、式当日を楽しみにしてきた琴乃さん。理想のドレスが着られなくなるかもしれないなどの不安も抱きながら、希望をつないでいた。

結婚式開催は二度目の延期に…

しかし、2020年8月。

新婦・小川琴乃さん:
どんどん感染が広がって…。やっぱりダメかもしれんねって言われると…辛かったですよね

新郎・小川尊庸さん:
いつにすればいいかわからんけど、今じゃない。今はすべきじゃないという答えしか出なかった

2人の期待もむなしく、感染状況は悪化…。
悩み抜いた末に、再び見送ることにした。

準備した招待状も…
準備した招待状も…

この時、時期については“いつか”と明言を避けていた。

1年3カ月…三度の延期乗り換えた絆

あれから1年3カ月。自宅を訪ねると、夫婦の間に“新たな命”が誕生していた。

そして結婚式は…
当初の計画よりも参加者を少し減らし、デザートビュッフェや演出も変更して、10月末の開催に結び付けた。

新郎・小川尊庸さん:
恥ずかしくて、しょうがなかった。ハハハ…

新婦・小川琴乃さん:
本当に結婚式しているんだって…。こんなにたくさんの人が来てくれたんだなと思ったら、うれしかった

(Q.ようやく笑顔になれた感じですよね?)
新婦・小川琴乃さん:

そうですね、やっとできたんだなって…

2020年3月と2020年9月に延期後、2021年8月にも3度目の延期をしていたという小川夫妻。

新婦・小川琴乃さん:
オリンピックが終わって、コロナのワクチンが始まったくらいだったんです。たぶん夏って。それが普及したら落ち着いているだろうという願いも込めて(決めた)。
元々、結婚式したいなと思った理由が、「今まで関わってくれた人に感謝を伝えたい」というのが、一番気持ちとして強かったので、色々なことがあったけど、やってよかったなとすごく思いますね

そして周囲の支えに感謝しながら歩みだす門出…

新婦・小川琴乃さん:
これから、たっくんと千縁との新しい生活が始まります。けんかもするとは思いますが、その都度話し合いをして、より良い方向に変わっていけたらいいなと思っています。見守っていてくれるとうれしいです

苦境を乗り越え、家族はまた一つ強い絆で結ばれた。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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