日本の伝統芸能のひとつである書道を、多くの人に広めようと活動している男性が静岡市にいる。将来はフランスを拠点に書道の魅力を世界に広めたいと夢見る。元警察官という異色の経歴をもつ書道家の思いに迫る。

YouTubeで作品紹介…将来はフランスへ

静岡市葵区のフランス語教室。

フランス語の先生:
今度はチーズとデザート。フロマージュ、カマンベール
(先生に続いて平野さんも発音)

平野佑紀さん:
書道はフランス語でなんと言うのですか

フランス語の先生:
カリグラフィー

平野佑紀さん:
英語と一緒なんですね

フランス進出にそなえ会話を勉強
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平野佑紀さん(37)。静岡市を拠点に活動する書道家だ。

平野さん:
新婚旅行でフランスに行って、すごい響くものがあって。世界に書道という文化芸術を広めたいと思っているので、フランスが自分の活動拠点になったらいいなと思い勉強しています

平野さん「書道を世界に広めたい」

2014年、29歳で書道家としての活動を始めた平野さん。
2021年からは、YouTube でも作品を紹介し始めた。
紹介しているのは統計学などをもとに独自に考えた、誕生日ごとの才能を表す作品だ。

(YouTube 動画)
平野さん:
11月1日生まれの才能は「猛攻」です。朗らかでエネルギッシュな方だと思います。態度は率直で嫌みがなく、豪快なわりにはあまり他人を不快にさせません

YouTubeで作品を紹介

警察官で挫折 書道が道を示す

書道家になる前の6年間は警察官だった平野さん。
機動隊員として東日本大震災の被災地で活動するなど、順調にキャリアを重ねていた。

警察官として6年勤務したが…

しかし…

平野さん:
責任がついてくると、法律の執行者としての責任がのしかかってくるんです。そうなった時に被疑者に対しても同情してしまうというか、寄り添いたくなってしまうんです。被疑者の気持ちに同調してしまうところがあって、それがものすごく辛くて体調を崩してしまった

繊細な心を持つからこそ味わった挫折。
道を示してくれたのは、8歳から始めた書道だった。

29年続けた書道が道を示してくれた

平野さん:
29年間本当に好きで続けてきたことが、字を書くことだったと気づいた。真剣に取り組んできた本当に好きなことを仕事にできたら、これからの人生も好きでい続けられる自信があったんです

書道の楽しさを園児にも

(保育園で書道を披露)
園児:
すごい、(書くのが)はやい!

平野さん:
最後に、にゅーんと伸ばしたのは木、いろんな所に生えてる木をイメージしました。色を使って、みんなでお花を咲かせてほしいなと思って、木みたいに書きました

保育園で書道パフォーマンス

9月からは保育園などを訪れて、ボランティアで書道パフォーマンスも始めた。

平野さんの書道と園児の手形で作品に

書道家という仕事があること、好きなことを仕事にできることを大勢の人に知ってほしい。

感謝を胸に世界へ…アルファベットも書道で

書道家として活動を始めて7年、平野さんがずっと大切にしている言葉がある。

平野さん:
「感謝」という言葉ですけれども、警察官をやめる時に周りからは反対の意見ばかりだったのですが、「本当にやりたいことをやりな」と支えてくれた家族や友人もいたわけで。自分の名前が少しでも広がっていくことで、支えてくれた方に恩返しができたらいいなと思っている。
関わってくれる人への感謝というものは、どんな小さなことでも忘れてはいけないと、常に心に秘めて表現(の道)を進んでいます

支えてくれた人への感謝は忘れない

好きな書道を世界に、そして多くの人に広めたい。

目標を書道で

(目標を書道で)
「I will be the best calligrapher in the world. (世界一の書道家になる)
世界一になりたいと思った時、もうなり始めている」

アルファべットも書道で個性的に

いつかはフランスを拠点に活動したいと夢見る平野さん。
異色の経歴を持つ若き書道家の挑戦は続く。

(テレビ静岡)