福岡市の林道で謎の生物に遭遇。発見者が「めっちゃ着いて来るやん」と戸惑うほど、人なつっこい姿を見せるキンカジューとはどのような動物なのか。

登山を楽しんでいると、うずくまっている動物が…

8月28日に福岡市内の山中で撮影された映像。

撮影者(発見者):
生きている。マジ?サル?

サルのような動物がゆっくり起き上がり、撮影している人に近づいてくる。

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撮影者(発見者):
いやいやいや…ちょっ、ついて来んでよ、ちょちょちょ、めっちゃついて来るやん

茶色くて目がクリクリ、尻尾が長い体長数十センチのこの動物が撮影されたのは、福岡市早良区の山中。佐賀県との県境にもほど近い、木々が生い茂る林道だ。

福岡市内に住む男性が、28日の昼過ぎに見つけたという。

撮影者(発見者):
最初に見たときはアナグマかイタチと思って、ちょっと近づいて確かめようと…。撮影を始めたら動き出したので…

趣味の登山を楽しんでいた男性が、林道にうずくまっている動物を発見。近づいたところ突然、起き上がって追いかけてきたという。

撮影者(発見者):
向こうが近づいてきたので怖かった、最初は。やっぱり得体の知れない動物だったので、かまれたりしたら病気になるんじゃないかっていう心配もあった

しかし、しばらく様子をうかがっていると…。

撮影者(発見者):
ちょっと待ってって。人に慣れすぎじゃない?

木登りが得意なアライグマ科の動物 ペットとして飼う人も

男性は、得体が知れないながらも人なつっこい動物であることから、ペットとして飼われていたものが逃げたと思い、保護。持っていた袋に入れ、近くの交番に届け出た。

撮影者(発見者):
(交番の方は)かなり驚いていました。サルをつかまえたんですけど、ということで

その後、警察に保護されたこの珍獣。サルの一種だと思っていた男性の予想は、見事に裏切られた。

平川動物公園・福守朗園長:
これはキンカジューという動物ですね。中央アメリカ、南アメリカ北部にかけて住んでおります。木登りが非常に得意で、果物などが大好きです

専門家によると、正体はキンカジューという聞き慣れない名前の動物。サルのように見えても、実はアライグマ科の動物でペットとして飼う人もいるという。

しかし、注意点もある。

平川動物公園・福守朗園長:
安易な気持ちで飼うことはおすすめできないですね。あくまでも元は野生の動物ですから、無理に抱っこしたりしようとすると、かみついたりする可能性があります

今回、男性が無事に保護したキンカジューは、警察に保護された後、福岡市内のペットショップから逃げ出したことが判明した。

ペットショップの関係者は、取材に対して「うちから逃げたのは間違いないが、責任者がいないので答えられない」と回答している。

山中で保護された珍獣、キンカジュー。

今回は保護した男性にかみつくようなことはなかったが、専門家は見慣れない動物に遭遇した場合、むやみに触らず警察に連絡してほしいとしている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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