貧困層も利用しやすいエコなエアコンを促進するBlocPower、CEOのドネル・ベアードさん。

この記事の画像(6枚)

ドネルさんは「低所得者層がエネルギー(光熱費)にどれだけお金を使うか分かる。子どもの頃、親が調理用のオーブンの扉を開けっ放しにして部屋を暖め、窓を開けて(ガスや)一酸化炭素を外に出していた。それが暖房だった」と自身の経験を振り返る。

アメリカ・ニューヨークでは、多くの建物が石油やガスなどによる暖房ボイラーを使っている。特に貧困地域は老朽化で熱効率が悪く、環境への負荷も高い。

こうしたことから、ドネルさんは貧困層も利用しやすい空調設備会社を設立した。

貧困地域にもエコを

BlocPowerでは専用ソフトを使い、建物の構造データから空調効率の良い場所を割り出し、ヒートポンプ式のエアコンを設置。

温室効果ガスの排出量を最大7割削減でき、光熱費も大幅にカットできるという。

初期費用は会社が立て替え、オーナーは減らした光熱費から少しずつ返済していく。

ニューヨーク市ブルックリンでは、建物にソーラーパネルが取り付けられ、さらにエコを促進しているという。

築95年の教会、Bright Light Baptist Churchでは、ガスコンロの熱を扇風機で送り、寒さを凌いでいたため、ドネルさんはエアコンを設置。

この教会の牧師は「節約できてコミュニティーの助けにもなる。良いこと尽くしです」と話した。

”三方良し”のビジネスで気候変動に立ち向かっていく。ドネルさんは「低所得者層の住居に設置するのは、嬉しいし誇りに思う。環境に良いだけじゃなく、お金も節約でき、建物自体の価値も上がる」と語った。

BlocPower
https://www.blocpower.io/

「フューチャーランナーズ~17の未来~」
フジテレビ 毎週水曜日22:54~23:00放送中(関東ローカル)
BSフジ 毎週土曜日 21:55~22:00放送中
■動画はこちらから
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/archive_143.html
■過去の動画一覧はこちら
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/archive.html

SDGs

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで、全会一致で採択された「持続可能な開発目標」。
https://www.fujitv.co.jp/futurerunners/sdgs.html