石川・金沢市で全国シェア日本一を誇る、ある老舗企業。
コロナ禍で売り上げが激減する中、考えついた新商品についてお伝えする。

バッジ屋がキャンプ用品を販売

おいしそうなステーキに、ふんわりと焼かれるホットケーキ。これらを焼いているのは「鉄板」ではなく、「銅」でできた「銅板」。

銅板で焼くホットケーキ
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開発したのは金沢市の澤田幸宏さん(55)。澤田さんは実は、日本一のバッジ屋の社長。
金沢市にある桂記章。澤田さんが代表を務めている。企業の社章や学校の制服につける校章などのバッジを製造し、そのシェアは日本一。

ほかにも登山バッジやスポーツ大会のメダルなどを製造販売し、金属加工の専門業者として創業から70年以上が経った。

しかし…

桂記章・澤田幸宏さん:
スポーツ大会が軒並み中止になっちゃって、スポーツの記念品(の注文)が本当にない。(売り上げは)多分、3~4割減っています

新型コロナの感染拡大で売り上げが落ち込んだ。そこで、起死回生を狙って開発したのが銅板。

ーーこれは銅ですか?

桂記章・澤田幸宏さん:
銅です。肉を焼くんです。めっちゃうまいよ

開発したのは鉄板でなく、銅板。
金属加工の技術を活かし、ソロキャンプなどで人気沸騰中のキャンプ用品開発に取りかかった。

桂記章・澤田幸宏さん:
鉄板で肉を焼く板が売れていたので、「鉄板か!」と。うちの会社は鉄がない。で、現場を見ると銅がある。銅で肉焼いてみたらめちゃくちゃうまくいった。おいしく焼ける

試行錯誤し、3つのサイズの銅板が完成した。

桂記章・澤田幸宏さん:
ひとりで焼肉するにはぴったりなB6版。2人とか3人だとB5版。これはメスティンといって、飯盒にちょうどいい。去年の9月ぐらいに初めてつくって、7カ月かかって大変だった

この銅板、現在、ネットで予約受付中。すでに1,000人以上から総額400万円を超える注文が入っているそう。
となると、気になるのは「銅板」の性能。

じんわり焼いてくれる銅板

ーーお肉焼いてもいいですか?

桂記章・澤田幸宏さん:
やりますか!やりましょう!

YouTubeの石川テレビ公式チャンネルで、キャンプ動画を配信中の河谷麻瑚アナウンサーも参加。

河谷麻瑚アナウンサー:
年季が入っているように見えますが?

桂記章・澤田幸宏さん:
2、3回使うと銅の赤さから黄色っぽい色になる。油になれてくると使いやすくなって、こんな色になる。さびているわけではない。最初は肉がくっつきやすいけど2、3回使うと上手に焼けるようになる

河谷麻瑚アナウンサー:
使い込めば使い込むほど良くなるものなんですか?

桂記章・澤田幸宏さん:
いい味がでる

実際に肉を焼いてもらうと

桂記章・澤田幸宏さん:
ジューッていわないんです。(銅は)じわっと焼く。焼けてるのかな?と思うけど焼けてる

一般的な鉄板だと、熱が板全体に広がるのに時間がかかる。
しかし、銅は熱伝導に優れているため、素早く板全体に熱がいきわたり、食材にじっくりと火が通るそう。

桂記章・澤田幸宏さん:
なれないときは「おかしいな」と思ってガンガン火を炊いたけど…

河谷麻瑚アナウンサー:
じっくり待つのがいいんですね

お肉が焼きあがるまで、銅板開発の裏話を伺った。

桂記章・澤田幸宏さん:
調理器具つくるのは、安全性の面とかクレームの面で社員からすごい反対されていた。半年かけて理解してもらえて、売り出したらメガヒット

焼き始めから約10分。お肉の様子を見てみると、いい色に焼きあがる。

河谷麻瑚アナウンサー:
おいしい!やわらかい!甘く美味しく焼けましたね。最高!

桂記章・澤田幸宏さん:
たくさんのファンの方が「早く欲しい」と待ち望んでいるので、一生懸命作って7月末にはお届けしたい。アイデアはいっぱいあるので、また楽しいものをいっぱい作りたい

(石川テレビ)