100年以上の歴史を持つ、老舗パン店の新たな挑戦。
コロナ禍の挽回策として、創業の地・アメリカを意識したキッチンカーでハンバーガーを販売する。

大きなハンバーガーをがぶり。

客:
おいしい!パンがフカフカで、パティもすごくジューシー

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実は…開業はアメリカ・シアトル

ハンバーガーを販売しているのは黄色いキッチンカー。もともとは、つい最近までアメリカ・ロサンゼルスを走っていた「スクールバス」。

松本市の老舗ベーカリー「スイート」がキッチンカーに改装し、6月11日にプレオープンを迎えた。メインは「ザ・チャーリーバーガー」(税込800円)。
日系アメリカ人の母がつけたという、4代目・渡辺匡太社長のミドルネーム「チャールズ」にちなんで名付けられた。

スイート・渡辺匡太社長:
古き良きアメリカをイメージした大胆なバーガー、それがコンセプト

アメリカを意識した新事業を始めた「スイート」。それもそのはず、ルーツはアメリカ・シアトル。
初代店主は渡辺宗七郎。留学中にコックの修行を始め、日本人移民を相手に1913年(大正2年)にパン店を開いた。

その後、第一次世界大戦を経て、不況の影響などで故郷の松本に戻り、再スタートを切った。
戦後、人気ベーカーリーとなり、松本平で5店舗を展開するまでになった「スイート」。

しかし、2020年から新型コロナウイルスの影響を受け、売り上げは以前の半分程度に落ち込み、2つの店を閉めた。

スイート・渡辺匡太社長:
コロナ禍で結構、ダメージを受けまして。でも、こういった時だからこそ攻めたいなっていう思いもありまして

挽回策として考え出されたのが、移動販売ができるキッチンカーの導入。
初めての取り組みだったが、渡辺社長にはアイデアがあった。

スイート・渡辺匡太社長:
創業がもともとアメリカ。アメリカンのイメージで、思い切って楽しくワクワクできるようなものをつくりたいと思って

「アメリカンなキッチンカーを」と、映画などでお馴染みの「スクールバス」をディーラーを通じて購入。
2020年11月から座席を取り外し、鉄板やフライヤーの設置作業を進めてきた。
5月、車検が通り、キッチンカーはスタンバイOK。

パン屋ならでは…バンズへのこだわり

一方、ハンバーガーは、入社8年目の松井宏太郎さんをリーダーに試作が重ねられてきた。

キッチンカーリーダー・松井宏太郎さん:
うちはパン店なので、バンズにこだわっています。しっとり、ふわっと、食べた瞬間においしい印象になるよう、丁寧に焼き上げて

こだわりのバンズは、ふっくらするよう焼き時間を何度も見直し、パティは牛肉と豚肉の合いびきで、口どけが良くなるよう生パン粉を入れてある。
焼いたバンズの上に、レタス、パティ、最後にトマトをのせて完成。
ソースは、オニオンとトマトの2種類。トッピングには、ベーコンとチーズを選べるようにした。

キッチンカーリーダー・松井宏太郎さん:
「スイート」らしいものを作りたい。アメリカン、ポップなものを目指して、みんなに愛されるようなものを

この日、プレオープンを前にスタッフや関係者が試食した。

試食した人:
ガツンと来る、男の味がします。おいしいです

試食した人:
バンズの表面はカリッとしてるけど、ふわっとして。お肉もオニオンソースと合っておいしい

アンケートを取ると…

スイート・渡辺匡太社長:
「何と言ってもパンがおいしかった」「トマトソースの味が少し薄い」というコメントがあるけど、「トッピングするとちょうどいい」。
「オニオンソースおいしかったですけど、袋の奥に汁がたまって食べづらかったです」と。
ブラッシュアップは必要ですけど、大きな方向性はいいかな

プレオープンの6月11日、スクールバスのキッチンカーは「スイート並柳店」の駐車場へ。ソースはオニオンとトマトをミックスしたものも作り、好みに合わせて選べるようにした。

客:
具もたくさんで、野菜もたっぷり入って、バランス良く食べられて最高です

客:
ソースがおいしい

スイート・渡辺匡太社長:
すごくたくさんお客がいらしていただいて、うれしい。まずは、このキッチンカーで松本平にあちこち出現して、より質の高いものを目指していきたい

アメリカンな演出と味の「スイート」のキッチンカー。
6月12日に本格オープンし、当面 スイート並柳店・あづみ野店の駐車場で営業する予定。いずれは、イベント会場にも出かけて営業したいとのこと。

(長野放送)