普段の会話で子どもに「どう思う?」と聞いても、思うような言葉が返ってこない。一方で、絵本を読んでいるときには思いがけない発想や感想を話し始めることも。
絵本と対話を組み合わせたオンラインスクール「YOMY!」を運営する安田莉子さんは、絵本は親子が自然に対話できる“共通の話題”を生み出すものだという。その考え方の土台が、子どもの言語能力や思考力を育む手法として世界的に研究が進められている「ダイアロジック・リーディング」。
著書『個性を伸ばす絵本対話 タイアロジック・リーディング』(KADOKAWA)から一部抜粋・再編集して紹介する。
絵本対話で対話する力を育む
本書で提案する絵本対話は、「対話する力」を安心して育てていくための方法です。
メソッドの土台となるのは、ハーバード大学をはじめ国内外で研究が進む教育メソッド「ダイアロジック・リーディング(Dialogic Reading)。
子どもの言語能力向上を目的に、大人と子どもが対話をしながら絵本の読んでいく手法として、1990年代にアメリカの発達心理学者、グローバー・ホワイトハースト教授らによって体系化されました。
以降、家庭の保育・教育現場での実績研究が重ねられ、「ただ読み聞かせる場合」と比べて、子どもの発話量や語彙の広がり、思考の深まりに違いが生まれることが示されています。
とはいえ、方法自体はとてもシンプルです。
・読み聞かせ
「大人(読み手)が主役」で、子どもは受け身(リスナー)
・ダイアロジック・リーディング
「子ども(話し手)が主役」で、大人は引き出し役(ファシリテーター)
ダイアロジック・リーディングの流れは、こうなります。
大人が一方的に読むのではなく、「問い」をはさむ
↓
子どもは「問い」をきっかけに考えて言葉にする
↓
大人は「へぇ!面白いね!」と受け止め条件やイメージを広げて返す
基本はこれだけです。

