子どもに「どう思った?」と聞いても、ただ「わかんない…」と返事をされ会話が終わってしまうことはないだろうか。
この「わかんない」は子ども自身の考えがないからではなく、自分の気持ちや考えを言葉にする経験がまだ十分ではないからなのかもしれない。
絵本と対話を組み合わせたオンラインスクール「YOMY!」を運営する安田莉子さんは、子どもが自分の言葉で考えて伝える力を育む方法として、「絵本対話」を挙げる。
著書『個性を伸ばす絵本対話 タイアロジック・リーディング』(KADOKAWA)から一部抜粋・再編集して紹介する。
「わかんない」は能力の問題ではない
子どもたちの「わかんない」の背景にあるものを見てきました。
「どう言葉にすればいいか、わからない」
それは能力の問題ではなく、「自分の考えを言葉にする“経験”」が足りないだけ、という話でしたね。
では、その「経験」を、どうすれば家庭で、親子で、楽しく積んでいけるのでしょうか。
ここからは、私がぜひご家庭で習慣にしていただきたい「絵本対話」について、その理論と効果をお伝えしていきます。
多くの方が日常で行っているのは「会話」です。
たとえば、寝る前に子どもに「今日はどうだった?」と聞くと、「楽しかった」の一言で終わることがありますね。
これが“会話”の典型的な例です。
質問(A)があって答え(B)が返ってくる、そこでやり取りが完結する形です。

