アメリカでは選挙のたびに巨額の資金が動いている。では、そのお金はどこから集まり、どのように使われているのだろうか。
ワシントンで唯一の日本人ロビイストとして活動する海野有里さんは、日本とアメリカでは政治献金のルールに大きな違いがあるという。
著書『ワシントン・ゲーム』(扶桑社)から、アメリカの政治献金の仕組みについて一部抜粋・再編集して紹介する。
企業による政治献金が認められていない
今年は中間選挙の年です。選挙といえば、どこの国でも政治献金は切り離せません。選挙にはお金がかかり、アメリカも例外ではありません。
ただし、政治献金の仕組みは日米で大きく異なります。日本では、企業が政治家個人や特定候補者の後援会などに直接寄付することは禁止されていますが、政党や政党支部、政治資金団体には寄付することができます。
一方、アメリカでは、企業による政治献金は一切認められていません。
また、日本では、政治家個人への寄付はできないものの、政治資金パーティー券の購入は、会場での飲食や政治家の講演というサービスへの対価とされるため、企業でも購入できます。アメリカにはこのような制度もありません。
さらに、日本では、個人献金が税制上の優遇対象となる場合がありますが、アメリカでは政治献金は原則として免税対象にはなりません。州によっては、地方政治家への献金が州税の控除対象になることがありますが、連邦議員への寄付は免税対象外です。
外国人の関与は法律で制限されている
この政治献金の世界は、アメリカの永住権、つまりグリーンカードを持たない外国人の関与は法律で制限されています。そのため、日本人にとって馴染みの薄い世界だと思います。ここではアメリカの選挙の世界を少しご紹介したいと思います。
アメリカでは、選挙資金を集める方法がいくつかあります。政党の正式な選挙委員会も資金を集めますし、議員個人も寄付を集めます。また、寄付金の渡し方にはルールがあり、誰がいつ誰にいくら寄付したのかを報告する義務があるため、透明性は比較的高いといえます。

