一方、欧米では、絵本は「親子の情緒的なつながり」のためだけではなく「親子の対話のツール」としても積極的に使われています。
そこには自然に、「Why?(なぜ?)」「What do you think?(あなたはどう思う?)」といった問いが伴います。
正解のない問いに答える練習を
絵本には、正解がありません。同じページを開いても、子どもによって感じることは違います。「○○ちゃん/くんはどう思う?」「この後、どうなると思う?」正解のない問いに、自分なりの言葉で答えてみる。その小さな繰り返しが、意思決定をする力の、いちばん最初の練習です。
子どもが大人の問いに答え、フィードバックを受け取ることを通じて、読解力や思考力、表現力を発揮しながら自分の考えを言葉にしていく論理的なやり取りが、バランス良く組み込まれています。
「Read To(読んであげる)」が親子の“情緒的な土台”をつくるものだとしたら、「Read With(一緒に読む)」は、その土台の上で子どもが“自分の言葉で家(論理的な思考)を建てる”練習をするものです。
どちらもクリアしなければとがんばらなくても大丈夫です。もちろん、寝る前の安心したい時間に、子どもを無理に質問攻めにしたり、一緒に唱和したりする必要もありません。
安田莉子
2023年8月に株式会社YOMYを創業。子どもたちが自分の「好き」を自由に語り、自分らしく考え、未来を選択できる力を育むことを目指し、絵本と対話を組み合わせたオンラインスクール「YOMY!」を立ち上げる。現在はAI研究にも取り組みながら、次世代型幼児教育の可能性を探求している。

