深刻な経営不振が続く富山地方鉄道の3月期の決算が発表されました。鉄道事業は「28期連続の赤字」と厳しい状況が続いていますが、運賃の値上げやインバウンド客の増加で前の年からは大幅に改善されました。
28日決算を発表した富山地方鉄道。
*富山地方鉄道 中田邦彦社長
「鉄道事業の収支改善が全体の収支改善につながった」
今年3月期の単体決算は、売り上げにあたる「営業収益」が前の年と比べ4%増えて64億3300万円となりました。
「経常損益」は7期連続の赤字ですが、前の年の4億200万円から4400万円に大幅に改善されました。
市内電車収支改善につながった要因のひとつが「市内電車」です。
富山市がニューヨークタイムズに掲載されたことによるインバウンド効果で、市内電車の「軌道線」は1億9200万円の黒字となりました。
「鉄道線」は去年4月、29年ぶりに行った運賃の値上げやダイヤ改正の効果で、赤字幅は前の年の8億3800万円から6億6900万円に減りました。
鉄道事業は28期連続の赤字で、中田社長は「異常な状況」と訴えています。
*富山地方鉄道 中田邦彦社長
「企業という立場で見れば、一つの事業で6億、7億の赤字。本来であればバス事業などもっと投資をして車両の更新などすべきなのに、実際には抑えている。それをすると会社全体が赤字になってしまうので抑えている。鉄道事業の赤字を大幅に圧縮しない限り、企業経営という面では異常な状況」
富山地方鉄道を巡っては、今年度からは県がかじ取り役となって鉄道線の再構築を目指しています。
路線ごとの判断「立山線」と「不二越・上滝線」では、2027年度から国の支援制度を活用した再構築を目指すことになっていますが、本線並行区間「本線」ではあいの風とやま鉄道と並行する滑川新魚津 間の存続か廃線かが焦点で、道筋はまだ見えていません。
県や沿線自治体は本線の「収支」をより精査し議論を進めることにしていて、中田社長は「いかに利用者を増やすかが重要だとしています。
また、今年度の見通しについて中田社長は中東情勢による燃料や資材の高騰の影響を受け、厳しいとしています。