数年前より話題になった言葉「風呂キャン」。“風呂キャンセル”、つまりお風呂に入りたいが、面倒に感じて結局入らずに寝てしまうことを指す言葉だ。風呂キャンに悩む人(風呂キャン界隈)には、どのような特徴があるのか。そして、どうすれば風呂キャンを脱することができるのか。認知行動療法を専門とする臨床心理士の中島美鈴さん(中島心理相談所代表)に教えてもらった。

風呂キャン界隈の人の特徴

風呂キャンに悩む人の特徴は、主に二つあります。一つは、やる気の源である脳の神経伝達物質、ドーパミンの濃度がもともと低いタイプ。こうした人々の脳は、もともとやる気の出にくい性質で、風呂キャン以外にも朝起きるのが不得意だったり、日中も脳がぼんやりしがちだったりします。ADHDのある人によく見られる特徴です。

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そしてもう一つの特徴が、お風呂に対して完璧主義で、こだわりの強いタイプ。一度入ったら丁寧に洗わずにいられないためお風呂へのハードルが高く、入るのがおっくうになる。結果、風呂キャンに至るケースです。逆に、ちょっと雑なくらいの、5分程度でお風呂から上がってくる「カラスの行水」タイプの人は、風呂キャンしないことが多いと感じます。

昨今の風呂キャンの背景の一つにはスマホの存在があるでしょう。現代人は、だいたい皆さんスマホから離れられませんが、中でもショート動画に捕まってしまう人が本当に増えています。入浴に限らず日常生活のあらゆる場面で、スマホを置いて次の行動へ移れない人が多くなっている印象です。

「活性化エネルギー」がなくなる前に!

心理学では、何かをやり始める時に必要なエネルギーを「活性化エネルギー」と呼びます。「よっこらしょ」と重い腰を上げる時に使う力ですね。活性化エネルギーは、物事をやり始める最初に最も必要です。そして、活性化エネルギーを出す回数は、少ないほど心身への負担が減って楽になると言われています。