埼玉県川越市で無許可で建設されたモスクが違法建築と認定され、市が撤去を求めている。申請手続きが行われないまま建設が進められ、住民からも不安の声が上がる中、市は使用停止などの措置を取りつつ、早期の解体を求めている。
中に入れないモスク
埼玉県川越市に建つドーム型の屋根が特徴的な白い建物。
イスラム教の礼拝堂「モスク」だ。

建物に近づいてみると「CLOSED」と書かれ、中には入れないようになっていた。

違法建築として川越市から取り壊しを求められているのだ。

市によると、このモスクは約4500平方メートルの敷地に建てられ、ドームなど4棟の建物から構成されているという。
モスク内部は金色の装飾も
モスク関係者の許可を得て内部を取材した。

厚い扉の先に広がっていたのは、100人以上が一度に入れるような広い空間だ。

天井や壁にも金色の装飾があり、豪華なつくりとなっている。

なぜこの場所に建てられたのか、モスクの関係者は「元々このあたりでイスラムの人がいっぱい住んでいる。街の中だと場所は狭い、外に出てお祈りしないといけない。そういうのを全部なくして、ここ1カ所でやればいいと思っていた」と話す。

近くに住むイスラム教徒のためだと説明する関係者だが、この地域は都市計画法で開発が厳しく制限される市街化調整区域だ。
必要な申請が提出されず“違法”に
市によると、建築に必要な申請が提出されておらず、許可も出していないというのだ。

住民からの問い合わせにより、2024年10月に違法建築であることを確認した。
警告書を複数回貼るなど、工事をやめるよう求めたものの、建設は続けられ建物は完成した。
モスク関係者は「モスクが建ったことは問題じゃない。違法建築で造ってはいけないところにモスクを造ったということ」と話す。

家の近くに説明もなく突如現れたモスクについて、周辺住民は「事前に何か話があれば『そういうもんか』と思うけど、何も知らない。今も話がないからウワサで『モスクがあるみたいよ』という話」と疑問を抱いているという。

10日、この違法建築モスクを巡り、川越市の市長は「市に無許可で建物が建築され、モスク等として利用されていた件につきましては、多くの皆さんに多大なるご心配をおかけしています」と懸念を示し、建物が撤去されるどころか、平然と使用されていることに遺憾というほかないと強調した。

その上で市は土地所有者と面談し、建物内で礼拝を行わないことや敷地の施錠、さらに人の立ち入りを禁止することを確認した。

土地所有者は市に対し、2031年3月までに取り壊すことを約束した計画書を提出しているが、市側はモスクの早期撤去を求めている。
(「イット!」6月11日放送より)
