中世ヨーロッパの佇まいを残す岐阜県の「多治見修道院」は、日本三大修道院の1つとされ、多治見市のシンボルとしても知られています。このおよそ100年の歴史を誇る建物が、解体か保存かで揺れています。

 1930年、ドイツ人神父によって建てられた多治見修道院は、赤い屋根に白い壁が印象的で、中世ヨーロッパを思わせる佇まいです。

 建物内にはステンドグラスや壁画が美しい大聖堂もあり、観光スポットとしても知られています。

愛知から来た人:
「この辺りにはなかなかこれだけの修道院はないので、素敵だなって。そのまま残せればいいなと。もったいないなと思って」

 敷地内のブドウ園では、収穫したブドウで作った「修道院ワイン」を楽しむイベントも開かれ、市民の交流の場ともなっていました。

 しかし、2022年、建物の老朽化から、所有者のカトリック神言修道会が解体する方針を示しました。これに対して「多治見のシンボルを残したい」と、市や商工会議所、観光協会などが、保存の可能性を探る実行委員会を立ち上げたのです。

建物調査実行委の松島祥久委員長:
「修道院の文化的価値をしっかり受け止めながら、次の段階に入りたい。どの程度耐震ができるかというところからが始まりでありまして、その後どういった活用ができるか考えていく」

 実行委員会は、2025年の夏から耐震調査を行うための募金活動を始めたところ、目標の5000万円を超える6600万円余りが集まりました。

多治見市民:
「多治見市民の心のふるさとなので、ぜひ貴重な資源を残していただきたいと思っています」

元多治見市民ら:
「今までずっとあったので、逆になくなっちゃうと、それはね…」
「多治見といえば修道院があるなって」

松島祥久委員長:
「みんなと一緒に残していって、観光という資源の形にもっていきたい。多治見の文化である、あの風景の灯を消さないように、これからも活動してまいりたい」

 実行委員会では、集めた寄付金をもとに5月にも耐震調査を始め、今後の方針を決めたいとしています。

東海テレビ
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