九州新幹線の全線開業から3月12日で15年、JR熊本駅ではセレモニーが行われたほか、2016年の熊本地震で被災した車両『つばめ』が、報道陣に公開された。

全線開業の前日に襲った東日本大震災

3月12日に全線開業15周年を迎えた九州新幹線。熊本駅には、九州新幹線開業を祝って生まれたくまモンも駆けつけ、多くの鉄道ファンらとともに節目の日を祝った。

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JR熊本駅の矢野慎一郎駅長は「(九州新幹線は)お客様の笑顔や思いを乗せて走り続けてきた。人と人を繋げる存在であり続けたい」と挨拶した。

しかし15年前の船出は、静かなものだった。前日に起きた東日本大震災を受け、開業式典や歓迎セレモニーはほとんどが中止に。それでも待ちわびた人たちに背中を押されるように、車両は走り出し、九州新幹線全線開業の歴史は始まった。

熊本地震で走行不能となった『つばめ』

それから5年後、九州新幹線に再び地震による困難が待ち受けていた。熊本地震の影響で、車両が脱線。九州新幹線の車両『つばめ』は走行できなくなった。

そして、2026年3月12日、10年ぶりにあの時の『つばめ』が、報道陣に公開された。被災した後は、熊本総合車両所で保管されていた『つばめ』だが、その姿はピカピカで現役車両さながら、それにはある理由があった。

JR九州営業部営業課の小川浩大課長代理は「九州の人に感謝を伝える旅、ということでプロジェクトを企画した」と話し、JR九州は九州新幹線全線開業15周年を記念して、被災した『つばめ』が九州を縦断する、『つばめの大冒険』というイベントを企画した。

『つばめ』は大冒険に向けて地震の衝撃でゆがんだ基盤を直したり、サビを取り払って塗装しなおしたり、準備を整えてきた。

『つばめ』が九州を縦断する大冒険

今回のイベントでは、『つばめ』はレールではなく陸路や海路で移動する。3月12日は車両をトレーラーに載せて、『冒険』に支障がないか、確認が行われた。

JR九州新幹線部運輸課の古江聰幸課長代理は「被災した人もいるので、私個人的にはあまり(車両が)表に出ないほうがいいのではないかと(プロジェクトに)反対していた。被災した車両がきれいになったので、今後『つばめの大冒険』で見てもらって、その後、ここに帰ってくると思うが、また別のイベントで活用して、お客さんの目に触れてもらいたい」と話す。

全線開業15周年の感謝と、熊本地震の記憶を伝えるために。被災した新幹線『つばめ』は3月29日に熊本港を出発し、九州各地を回る。

(テレビ熊本)

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