長野県飯田市の天竜川の堤防道路から車が転落し、水門に衝突した事故では、乗っていた男性4人全員が死亡した。いずれも県飯田技術専門校の自動車整備科の訓練生だった。現場近くの防犯カメラには4人が乗っていたとみられる車が猛スピードで走る様子が映っていた。専門家は「時速120キロ程度は出ている。スピードの出し過ぎが事故の原因の一つでは」と指摘している。

専門家「120キロ程度は出ている」

現場からおよそ500メートル離れた堤防道路を映した防犯カメラの映像。

事故直前、1台の黒い車が猛スピードで事故現場の方向に走っていった。死亡した4人が乗っていたとみられる。

直前に通過した2台の白い車と比べるとかなり速く感じる。

交通事故鑑定ラプター・中島博史所長は「非常にスピードを出しているなと思いました。おそらく時速120キロ程度出ていると思います」と話す。

死亡した男性4人が乗っていたとみられる車の事故直前の防犯カメラ映像
死亡した男性4人が乗っていたとみられる車の事故直前の防犯カメラ映像
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事故を起こした車は堤防道路を南側に向かって進んでいた。

道幅は広くないものの見通しは良い。

近所の住民は「あまり車が通らないから60km/h以上は出している車が多い」とスピードが出やすい場所だと話している。

上り下り…スピード出し過ぎると

現場に向かう道路は直線道路が続き、その後、水門近くで上りの坂になって少し左にカーブしながら下る。

事故を起こした車が走っていた堤防道路
事故を起こした車が走っていた堤防道路

近所の住民はスピードを出し過ぎると上りで少し車が浮くようになり、ハンドル操作が難しくなると話していた。

中島所長は「事故はスピードの出し過ぎが一番大きな原因(とみられる)。道路自体もそもそも高速で走るように設計されていない。幅もあまり広くなく、転落防止のガードレールがあるわけではない。出すスピードとしては危険すぎる」と指摘する。

水門近くで上りの坂になっている
水門近くで上りの坂になっている

警察もこの防犯カメラの映像を回収。詳しい原因を調べている。

(長野放送)

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