富山県高岡市の2026年度当初予算案が一般会計818億5900万円と、前年度比0.1%増となり、3年連続で過去最大規模を更新した。出町譲市長は「『住みたいまち高岡』の実現に向けて踏み出す強い決意」を示し、「チェンジ元年予算」と名付けた。

能登半島地震からの復旧・復興を最優先課題に
高岡市の新年度予算案では、能登半島地震からの復旧・復興に15億900万円余りを計上。液状化対策の試験施工などが含まれている。また、公的病院の連携による持続可能な地域医療の推進や小学校給食費の完全無償化など「安全・安心」「子育て・教育」関連の事業に9億9500万円余りを配分。さらに、AIオンデマンドバスの実証実験など公共交通の充実に向けた事業にも5300万円が盛り込まれた。

出町市長は会見で、従来の手法から一歩踏み出すため事業の見直しを行った結果、5億5000万円の財源を新たな事業や物価高騰対応に充てることができたと強調した。
「チェンジ」の達成度に対する市議会の評価は

この「チェンジ元年予算」に対し、市議会の全7会派に「チェンジ」の達成度についての評価を5段階で聞いたところ、5つの会派が「中」評価だった。一方で、25人中11人を擁する最大会派「同志会」と、昨年6月の市長選で出町市長と争い、その後の市議選で復活した中川加津代氏の「きらり」の2会派は「やや低い」と評価した。

同志会の水口清志会長は「どういうことを思って、チェンジを強調しているのか、イメージがつかみ切れない。その思いが伝わるように発信していただいたら、私たちも判断する材料になる」と述べ、出町市長の「チェンジ」のビジョンが十分に伝わっていないとの見方を示した。
予算案としての評価も分かれる

予算案そのものについても、同様に5段階評価を聞いたところ、最大会派の同志会は「やや低い」と評価。「足元に点在する課題に絆創膏を貼ったような小規模な施策が分散しているだけで、どのような成果が見込まれるのか見えにくい」という理由が挙げられた。
一方、出町市長寄りとされる7人会派の「新・高岡愛」と2つの1人会派の計3会派は「やや高い」と評価した。震災からの復旧・復興への取り組みのほか、物価高や多様化する社会課題に直面する市民に寄り添う姿勢、まちの魅力向上を図るなど出町市長の公約実現に向けた挑戦を評価する声が聞かれた。

「新・高岡愛」の林貴文会長は「予算案として『やや高』の評価理由は民間学童(保育施設)への補助、高齢者への経済支援、不妊治療の制度拡充など、地味に見えるが、出町市長が市長選で掲げた『やさしい高岡』の実現にしっかり取り組んでいると評価した」と説明している。
3月議会での論戦に注目
出町市長の「チェンジ元年予算」案は3月2日に開会する市議会に提案される。予算は市民の暮らしに直結する市政運営の羅針盤であることから、議会の論戦の中で出町市長には、目指すビジョンと税金の使い道をどのようにチェンジしようとしているのか、より具体的かつ徹底した説明が求められる。







(富山テレビ放送)
