「誰でも来られる」をコンセプトに、バリアフリーを徹底したカフェが、仙台市青葉区愛子にオープンしました。
年齢や障がいに関係なく誰もが使いやすい店を目指しています。
「いらっしゃいませ~こんにちは!こちらのお席どうぞ」
青葉区愛子に、2月17日にオープンしたカフェ「niini(ニーニ)」。
NPO法人「心晴」が運営するカフェで、障がいのある人も働くことのできる施設です。
梅島三環子アナウンサー
「店内入ってすぐに広々とした小上がり席があります。そしてその奥には、小さな子供が遊べるキッズスペース。また、まもなく授乳室が設置されます。」
安心して過ごせるのは子育て世代だけではありません。
店の内外には段差もなく、トイレも誰もが使いやすいよう大型のおむつ交換台が設置されるなど、バリアフリーが徹底されています。
訪れた人は
「入りやすい雰囲気で、中もすごくきれいで落ち着けると思った。私も子供が小さかった時、こういう所があったら良かったと思うので、小さいお子さん連れの方はすごく行きやすいと思う。」
「すごくいいですね。階段もスロープ付けて入りやすいし、こういう施設があること自体本当にいいと思う。」
店長の金田里穂さん。
このカフェを作ったのは、自身の子育て経験が大きく影響していると言います。
店長 金田里穂さん
「赤ちゃんがいると外出することすら抵抗があったり、いざ出てもおむつ替えのコーナーや離乳食の持ち込みとかいろんなリサーチをしないと、積極的に外出できない現状があって、小さい子がいても気兼ねなく外出できて、カフェとか普段子連れでは行きにくいような場所でも一緒に行ける場所を作れたらと思った。」
それだけではありません。
「いらっしゃーい。こんにちは。寒いね。」
オープンを間近に控えたカフェを訪れた、小澤七星さんと娘の維月ちゃん。
金田さんと小澤さんは高校の同級生。吹奏楽部でともに青春時代を過ごし、今も一緒に音楽活動をする間柄です。
子供の年齢も近く、家族で一緒に遊んでいましたが…
小澤七星さん
「突然、保育園で40度の熱が出ているからお迎えに来てほしいと言われて。小児科で普通の風邪と言われて様子を見ていたら、その日の夕方に痙攣が始まって救急車を呼んで。」
維月ちゃんは1歳11カ月の時に急性脳症を発症しました。
突然失った日常。維月ちゃんと過ごしてきたそれまでの毎日は、当たり前のものでは無くなってしまいました。
小澤七星さん
「本当についさっきまで元気に喋っていた子が、いきなりたくさんの管につながれて、意識もない状態というのが受け入れられなかった。コミュニケーションが取れなくなってしまった。何を考えているのかが分からないし、意思表示もほとんどない状態。」
金田さんが徹底したバリアフリーを目指したのは、維月ちゃんの存在が大きかったそうです。
店長 金田里穂さん
「今まで見えていなかった部分が身近に見えるようになって、ようやくバリアフリーとか、誰でも利用しやすいものを作ることの大切さに気づいて、お店のベースを作れるようになった。」
そして、それを現実にするために小澤さんの力を借りることにしました。
店長 金田里穂さん
「今(NPO法人の)理事をしてもらっていて、その中で七星(小澤さん)は、医療的ケアの必要な子供たちのことやお店のバリアフリーで積極的に動いてもらっている。」
維月ちゃんが元気だったころは、家族でよく外食に行っていたという小澤さん。
カフェの使い心地はどうだったでしょうか。
小澤七星さん
「バギーでカフェの中に入らないといけないので、バギーで入ってからどうやって過ごそうかと思ったときに、小上がり席があると降ろしてごろんとできて子供もリラックスできるし過ごしやすい環境だなと思います。」
愛子という場所を選んだのにも理由があるそうです。
店長 金田里穂さん
「このあたり、県立こども病院に東北中から親御さんたちが集まってくるのに、過ごしやすいお店がないなと思っていたので、やっと私が思っていた過ごしやすい場所ができあがったことをとてもうれしく思っています。」
この日初めてカフェを利用した維月ちゃん。金田さんはその姿に感慨を覚えていました。
店長 金田里穂さん
「大切な友人の子供で維月ちゃんのことも大好きなので、維月ちゃんが(カフェを)作ってくれたと言っても過言ではない。実際に横になってもらってバギーの乗り入れも快適と言ってくれた。自分の想像だけでは全く作れなかった。本当に七星がいろいろアドバイスしてくれたことで、こういう空間作りができたと思っています。」
誰もが来られるカフェに。思いを込めて、地域に愛される店を目指します。
カフェでは、クラウドファンディングを行っています。
バリアフリー化に伴う費用を集めるもので、一日でも早いオープンのため動き出しましたが、今は、建設会社の理解のもと支払いを待ってもらっている状態ということ。
今後、医療的ケアの必要な子供たちも参加できるよう、ペースト食も提供するこども食堂や、みんなで楽しめるイベントなども行っていきたいとしています。
niini(ニーニ)
所在地:仙台市青葉区愛子中央6-3-19ベルハウス愛子2 1FA号