週末の総選挙で歴史的な大勝となった高市連立政権への「期待」と「不安」について、関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」に出演した橋下徹さんが解説。
期待としては「政治を動かせ!!」という言葉を掲げ、「とにかく高市さんに思いっきりやってもらいたい」として、「防衛力の強化や憲法改正に向かってもらいたい」と持論を展開しました。
それと共に「不安」については、“アクセル踏み込み過ぎには要注意”として、「台湾有事」を巡る発言は中国との軍事力の差を認識すべきと指摘したほか、自民と維新の連立政権では、「スパイ防止法」など「国家が前面的に出てくる」ことが懸念点だと話しました。
そしてその上で「高市さんに思いっきりやってもらい、4年後の選挙で審判下せばいい」と話しました。
■今回の選挙は「首相公選制的。高市さんをみんなが選んだ感じしません?」
橋下氏は高市政権への「期待」として、フリップに掲げたのは「政治を動かせ!!」という言葉でした。
【橋下徹氏】「もう政治を動かしてほしいですね。今回の選挙は、完全に首相公選制的。なんか高市さんをみんなが選んだ感じしません?
でも日本は議員内閣制ですから、本来は選挙区の候補者を選ばなきゃいけないんだけども、なんとなく国民は『高市さんなのか否か』で投票した」
実際、高市総理自身が「私が総理を続けていいのかを問う」と明言し、自民党の広報戦略も候補者本人より高市氏の名前を前面に出しているような形でした。
橋下さんは、「理屈的には今回の解散は『邪道』」と指摘しつつ、大勝した政権与党について、次のように述べました。
【橋下徹氏】「僕は『首相公選制的』に、もう多くの国民から票を得たリーダーじゃないと、課題山積のこの日本社会を前に進めることはできないと思ってて、ずっと昔から首相公選制を言っていた。
今回、それに近いことになって、大きな力を得たのだから、(例えば)過疎地域の問題どうするのか。
今まではまんべんなくみんなにいい顔して、『インフラ整えますよ、地方創生しますよ』って言ってたけど、できないんだったら、もうできないって言うとか。
なんでもかんでも独断にやったらだめですよ。でもそういう話ができるんじゃないか」
■「多くの民意を受けて高市さんは日本の政治を大きく転換して進めてもらいたい」
また橋下さんは、「防衛」でも「集団的自衛権」などの問題を進めていけるのでは、と指摘します。
【橋下徹さん】「もうずっと、戦後日本は憲法9条のもとで、『専守防衛』。日本の国だけで防衛をするみたいな話になってるけども、無理なんですよ。
だからチームでやらなきゃいけない、集団的自衛権ですよ。戦後ずっと 『違憲、違憲、違憲』と言われてきたがどう考えたってチームでやらないと中国と対峙できないじゃないですか。
こういうことも『憲法違反だ』と必ず学者が山ほど言ってきますけど、この多くの民意を受けて高市さんは、これまでのこの日本の政治を大きく転換して、前に進めてってもらいたい。その可能性も大いにある。
これはもう大統領制的。『首相公選制的』。僕なんか知事首長で、直接票を得たので、それはある意味半ば強引だけれども進めることができた。だからそういうふうに政治を動かしてもらいたい」
■「台湾有事」発言 アクセル踏み込み過ぎに要注意
一方で、橋下氏は高市総理の「台湾有事」発言については「アクセル踏み込み過ぎには要注意」と指摘します。
【橋下徹氏】「あの発言は、日本が力を持ってからやるべきだというのが僕の持論です。
だって今の軍事力、中国と対峙できますか。経済力も外交力も、特に軍事力ですよ。中国本土に打ち込むようなミサイル、日本は一発も持ってない。
ただこの20年間で中国は日本に打ち込むミサイルをもう山ほど抱えて」
■政権の懸念点は「国家が前面的に出てくる」
そして橋下さんは、自民党と維新の連立政権の懸念点について「国家が前面的に出てくる」ということを挙げました。
【橋下徹さん】「懸念点は自民党と維新は、国家が前面的に出てくる。今、自民党と維新は、国家が目的になっている。だからスパイ防止法も国家のために絶対必要だと。
でも個人を重要にするんだったら、スパイ防止法で捕まった人のために、例えば弁護人が取調べの段階から立ち会いする権利って、日本だけないんですよ。弁護人の立ち会い権っていうのは。
こういうのもワンセットでやっていこうよという話が、自民党と維新から出てこない。だからそういうところは、僕はまた色んなところで提言していきたい」
■「思い切り政治を動かしてもらい、4年後の選挙で審判を下せばいい」
「政治を動かせ!!」と「アクセル踏み込み過ぎには要注意」と語った橋下さん。
正反対の言葉のようにも見えますが、今回の選挙のあと、4年間の衆議院議員の任期の間に「高市総理に思い切り政治を動かしてもらい、4年後の選挙で審判を下せばいい」という考えだといいます。
【橋下徹さん】「今は国民が高市さんにこういう力を与えたので、まずはやってもらう。
今まではとりあえず選挙終わったあとでも、多くの政党が、『話し合いしろ、話し合いしろ』っていろんな学者やコメテーター言うんだけど、話し合いで物事進んでないじゃないですか。
だからまず高市さんにやってもらって。僕は反対のところたくさんありますから。で、4年後見て、そこで『イエス、ノー』を国民が審判下せばいい。
だからまず動かして。で、踏み込み過ぎのところは、次の選挙で審判下せばいい」
■与党で衆議院の議席を「4分の3占めている」ことの危うさとは
これに対し関西テレビの江口茂解説デスクは、与党が4分の3もの議席を獲得したことで、与党の中で「進められる政策の間違いや問題点を指摘できないと危険な香りがする」と指摘します。
【関西テレビ 江口解説デスク】「高市総理は『国論を二分するような政策』を、これから取り組むっておっしゃっていますけど、今回衆議院は自民と維新で4分の3を占めています。
例えば、官邸の幹部が『核保有すべきだ』みたいな発言がポロッと出るじゃないですか。
これをきちんと、『それは間違い』、『それは問題だ』みたいなことが言えるような、与党の中でそういうことにならないとちょっと危険な香りはする」
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年2月11日放送)