国会改革提言を見てガッカリ

 
 
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自民党筆頭副幹事長の小泉進次郎氏が、超党派の議連を作って国会改革をするというので、楽しみにしていたのだが、まとまった提言を見てガッカリした。

当初言われていた、政府の不祥事や疑惑について、参考人招致などを行うための、特別調査会を設置するという、行政監視機能の強化が提言に入ってなかったのだ。

党首討論はもう機能していない

一番目立ったのは、党首討論を、今の月1回から2回に増やして、しかも夜に行うというアイデア。

あのつまらない党首討論の回数を増やす?
しかもテレビのゴールデンタイムの夜8時に放送する?
それほどのコンテンツですか?
NHKが可哀想ですよ!

 
 

党首討論は、安倍首相と野党第1党、立憲民主の枝野代表がいずれも「歴史的使命・役割は終わった」と認めている。野党が分裂し、2大政党制が崩壊した時点で、機能しなくなっているのは明らかだ。
つまりいらないものですよ。今は。

そんな代物を月に2回も、しかもテレビのゴールデンタイムに無理矢理国民に見せるって、どういう了見だ!

提言の3本柱の2つ目は、国会のペーパーレス化で、3番目が妊娠出産の女性議員の代理投票なんだけど、これわざわざ提言するほどの話?

ポスト安倍の日本を描け!

 
 

進次郎さんはいずれ自民党総裁になり、日本の首相になる人物だと、断言しておきたい。
やはり他の議員とは違う、リーダーとしての天賦のものを感じるのです。

だからこそ、こんな中途半端な国会改革なるものをしてる場合じゃないはず。

安倍さんは遅くとも3年後には首相を辞めなければならない。
その後の日本を誰がどのように引っ張っていくのか、国民の心配はその一点だ。
この秋の総裁選など実は誰も関心ない。

だから進次郎さん、ポスト安倍の日本がどうなるのか、絵を描いてほしいのです。

進次郎さんが野党のトップになって安倍さんと党首討論で激突するのも結構、自民党のままでいるなら、予算委員会で一時間、安倍さんと日本の未来について議論するのもよし、そんな国会だったらゴールデンタイムでも何でも国民は見ると思うのですが。

少なくとも僕は見たい。

(執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫)
 

平井文夫
平井文夫

言わねばならぬことを言う。神は細部に宿る。
フジテレビ報道局上席解説委員。1959年長崎市生まれ。82年フジテレビ入社。ワシントン特派員、編集長、政治部長、専任局長、「新報道2001」キャスター等を経て現職。