まもなく中国の上海に「世界最大の室内スキー場」がオープンする。急成長する中国のウインタースポーツ産業、その巨大マーケットに挑む日本企業を取材した。
■日本のメーカーYONEXが上海で“スノボ”店をオープン
この記事の画像(8枚)8月も終わろうとしているのに、日本と同じく厳しい暑さが続いている中国・上海。
そんな上海で28日、日本のメーカーYONEXが、「スノーボード」の店をオープンさせた。
-Q. YONEXのスノーボードを中国に売り込む自信は?
YONEX中国スノーボード営業部 大塚幸博部長:十分あります!
でも、真夏になぜスノーボードなのか?実はこのショップができたのは、「世界最大」を誇る室内スキー場の一角。総工費およそ1400億円をかけて完成した。
■日本のメディア初 コースを滑ってみた
沖本有二特派員:施設に一歩足を踏み入れると、東京ドーム2個分の広大な銀世界が広がっています。
総面積9万平方メートル、気温はいつもマイナス3度から4度に保たれていて、ウインタースポーツはもちろん、16種類のアトラクションなども楽しめる。
そして、難易度別に4本のコースが用意されているゲレンデ。 今回、日本のメディアとして初めて、コースを滑る許可を得て撮影した。
沖本特派員:滑りごたえがあって、上海にいるとは全く思えません。
最長滑走距離は460メートルと、自然のコースよりは短めだが、上級コースは最大斜度26度と、室内とは思えない迫力だ。
■滑るだけなのに怖い?アトラクションも体験
さらに…
沖本特派員:おー、けっこうスピード出る。あ、え?え?え?おー!
タイヤに乗って雪道を滑るだけなのに、けっこう怖いアトラクション「涼険輪胎」や、 巨大なボールの中で回るのかと思ったら、滑り降りるアトラクション「大空球」も。
沖本特派員:あ、滑るんだ、回らないよ、え?どういうこと?どういうこと?どういうこと?おっとっとっとと…これは〇▼※★!!
■北京五輪がきっかけで中国ではウインタースポーツが空前のブーム
上海耀雪置業有限公司 汪輝 副総経理:この施設があれば、スキーや雪遊びで遠くへ行く必要がなくなります。しかもオールシーズン営業で1年中、雪で遊べます。
中国では、おととしの北京冬季オリンピックをきっかけに空前のブームが到来していて、昨シーズンにウインタースポーツを楽しんだ人は、実に4億人を超えた。
■中国の巨大マーケットに挑むYONEX「うちの色を出して販売したい」
その巨大マーケットに挑み、4年前にスノーボード事業で中国に進出した日本のメーカーYONEX。 バドミントンのラケットでは中国でも有名だが、まだこの分野の知名度は高くなく、年間90回以上の試乗会を行うなど、PRに務めている。
YONEX中国スノーボード営業部 大塚幸博部長:日本と違うのは、1年中滑れるということもあり、市場自体が止まらない。人の集まるところにお店を置いて、うちはうちの色を出しながら、ここで販売ができればと思っています。
ウインタースポーツが急速に広まっている中国。 夏でもスキーが楽しめるこの施設は、9月6日にオープンする。
(関西テレビ「newsランナー」2024年8月28日放送)