大学入学共通テストが終わり、受験シーズン本番となる中、全国の大学や短大は、少子化が更に進み、大学への進学者数が減少する『2026年問題』に直面している。学生が集まらず経営状況が悪化する中、生き残りをかけ苦悩する大学の現状を取材した。
“消える”4年制大学 50~100校
文科省によると、これまで少子化の中でも大学進学率は、増加傾向にあり、2024年度は、統計史上最高の62.3%を記録した。

こうした中、2026年がなぜ、大学の転機となるのか?それは、少子化が更に進み18歳人口の減少が、大学進学率の上昇を上回ると予想されているためだ。

「“2026年問題”で、これまで安泰だ った大学も安泰ではなくなります。いわば『大学の戦国時代』に入っていく。

今後10年で4年制大学は、少なくとも50校、多ければ100校減る可能性があります」と、大学ジャーナリストの石渡嶺司さんは警鐘を鳴らす。
定員割れで募集停止の短大も
こうした厳しい現状を既に肌身で感じているのが短期大学だ。北九州市にある『西南女学院大学』では、短期大学の生徒募集を2024年度の入学生を最後に停止している。

「志願者数の減少、ひいては入学者数の減少と、とても厳しい状況だなと認識しています。2024年度は、100名の募集に対して56名の入学者でした」と定員割れとなった実情について『西南女学院大学』保健福祉学部長・稲木光晴教授が語る。

これまで短期大学で担っていた保育士の育成は、4年制大学の『子ども家庭福祉コース』に移し、幼稚園教諭免許の取得も可能にするなど、他大学との差別化を図っていくとしている。

そもそも短期大学は、4年制の大学が民間企業の総合職として広く就職する機会があるのに比べ、就職活動や採用後の仕事内容・給与体系なども異なる場合が多い。また、同じ2年生ならば、専門学校の方が専門性がより高いイメージが強いこともあり、2年生を希望する学生を以前のように獲得できていないのが実情だ。

「非常に似たような資格を取らせる新しい大学とかも近隣にできたり、学生さんたちを奪い合うようなことが起こってくるので、非常に難しい局面」と稲木教授も学生確保の厳しさに直面している。

今後、「地域に根ざしたこれまでの伝統や、地域活性化に結びつけたような教育が、トータルとして提供できるように」と稲木教授は、大学の新たな魅力づくりが不可欠なことを強調する。

福岡県内では、他にも『純真短期大学』や『福岡女学院短大学部』が、2025年度で生徒募集を停止しており、2027年度には、『福岡工業大学・短期大学部』も生徒募集を停止する予定だ。

『大学の2026年問題』は、受験生の数が減り、希望の大学に入りやすくなるというような単純な話ではない。一部の大学は、定員割れが進み経営破綻に追い込まれていく一方、人気が高い大学には、志願者が集中し、より優秀な学生が集まるという二極化が鮮明になることを意味している。
少子化時代に入っても全国で増え続けた大学。生き残りかけた戦いがいよいよ、本格化する。
(テレビ西日本)
