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石井食品では「地域と旬」というテーマのもと、生産者と繋がり、地元野菜の商品化を通じて地域の魅力発信に取り組んでいます。

中でも2021年よりお付き合いがあり、ハンバーグの共同開発にご協力いただいているのが、神奈川県三浦市です。


今年は新たな商品展開として、「三浦大根を使った和風カレー」を12月20日(土)に発売しました。



今回は、三浦大根の命名100周年を記念し、「三浦大根を使った和風カレー」の商品開発に携わった、三浦市農産課の鈴木様、三浦市農協の岩﨑様、室田様、石井食品 南関東営業所の中村に、三浦大根の魅力と石井食品とのコラボの裏側について聞きました。

ー 三浦大根の特長について教えてください

(三浦市農協 室田様)三浦大根は、非常に大きく育つことが特長です。栽培のためには、一般的に土が柔らかくないと真っ直ぐ育たないと言われている「青首大根」よりもさらに土が深く柔らかい畑が必要だと言われています。条件が整わないと先がいびつに細くなる『コブラ』のような形になってしまいます。


調理の面では、味がよく染み込む上に、煮崩れしにくいという特長があるため、おでんなどに最適です。昔は「大きい、重い、丸いから使えない」と揶揄されることもありましたが、現在も主に正月前の煮物などとして変わらずに受け継がれています。


(三浦市農産課 鈴木様)三浦野菜は全体的に低農薬にこだわっているのが特長です。とにかく、食べていただければ味の違いを必ずわかっていただけると自負しています。


三浦市農協 室田様、鵜飼様


ー 三浦大根の命名から100周年です。これまでの歴史と100周年の意義について教えてください

(三浦市農産課 鈴木様)三浦大根は、大正14年に命名された、三浦市が誇る伝統野菜です。これは、先人たちが苦労をしながら歴史を紡いできた結果です。ただ、三浦大根は一般の消費者にあまり認知されていません。この100周年をきっかけに三浦大根、ひいては三浦野菜のおいしさを知ってもらえたらと思っています。


(三浦市農協 室田様)品種自体は100年間全く変わらない同一のものではなく、病気に強くする等の目的で改良が重ねられ、時代と共に変わってきた経緯があります。それでも、100年もの長い間、種が絶えることなく続いていることは素晴らしいことです。


ー 三浦大根の生産を取り巻く環境や課題はありますか?

(三浦市農協 室田様)三浦大根の生産を取り巻く環境は厳しく、いくつかの課題があります。


 一つ目は、生産者の減少と労力の増加です。 三浦大根を栽培する農家は大幅に減少しています。また、大根自体が大きい品種のため、収穫時の作業は他の野菜よりも労力がかかります。特に、収穫から出荷する一連の工程が一番の重労働です。運搬中に割れることがないよう慎重に扱います。また、三浦大根は段ボールではなく、ポリ袋に3本から5本入れてスズランテープで縛って出荷する必要があるのも、苦労が重なる一因です。


三浦大根を洗い場まで輸送する様子


二つ目は、栽培・気候の課題です。近年は温暖化の影響で生育が早くなっており、栽培の難易度は上がる一方です。元々は、9月中旬に種をまき、12月下旬に収穫するのが適切な時期だと言われていました。この時期よりも早く種をまくと、夏場の暑さの影響で空洞化や曲がりなど、品質の問題が発生しやすくなります。また、近年は雨が降らないことや病気、虫などの問題も課題として挙げられています。


三つ目は、種の確保です。三浦大根の栽培は種がないと成り立ちませんが、三浦市農協では、この重要な種採りを行ってます。「中葉3号」という、他市町村にはない貴重な品種ということもあり、この種採りを守り続けることが非常に重要になっています。


三浦大根洗浄の様子


(三浦市農産課 鈴木様)加えて、農産課としては「品質の差別化」に対する課題も感じています。せっかく農家さんが品質や低農薬にこだわっていても、店頭に並ぶ時には「大根」とひとまとめにされてしまうため、消費者の皆様に三浦野菜の良さを知ってもらうための広報活動に、力を入れなければいけないと考えています。

ー  石井食品と「三浦大根を使った和風カレー」を開発するに至った背景を教えてください

(三浦市農産課 鈴木様)長年、三浦野菜は大根やキャベツを首都圏中心に出荷してきました。しかし、近年は単価の安さや資材費の高騰により、農家さんの所得が上がらない状況が続いています。この状況を打開するため、三浦市として、三浦野菜の認知度向上、販路拡大に努めてきましたが、今後は農産加工品も充実させ、収益向上を目指す必要があると考えていました。


石井食品とは、加工に価値を見出したいという我々三浦市の意向とマッチし、「神奈川三浦市のキャベツを使ったハンバーグトマトソース」や「神奈川三浦市のだいこんを使ったハンバーグ和風おろしソース」を通じた商品開発の実績がありました。今回は、三浦大根が命名100周年を迎えることを記念した商品の開発を相談したことでプロジェクトがスタートしました。


(三浦市農協 岩﨑様)連携の主な背景には、このままでは三浦大根が消えてしまうかもしれないという強い危機感がありました。三浦大根の生産を持続可能にしたいという願いもあり、石井食品に協力を依頼しています。


(石井食品 中村)三浦市では、農産物を使ったお土産品がまだ少ないのが現状で、この地域では、横須賀海軍カレーが圧倒的な認知度を誇っています。そんな横須賀海軍カレーと並んでも劣らない、「三浦大根を使用した和風カレー」を提案しました。


このレトルトカレーは、三浦野菜の魅力を再認識していただくための特別な一品になることを目指しています。通常、旬の時期しか味わえない三浦大根を、手軽なレトルトカレーとして一年中楽しめるように設計しました。三浦大根の甘みと風味を凝縮したこのカレーが、三浦野菜全体のおいしさに興味を持っていただくきっかけになれば嬉しいです。


三浦大根洗浄後の様子


ー  「三浦大根を使った和風カレー」の特長を教えてください。

(三浦市農協 岩﨑様)三浦大根を1.5cm角の角切りで具材として入れています。「大根感」がしっかりと残り、食感も楽しんでいただけるはずです。具材は大根をメインとしつつ、鶏肉と玉ねぎを使用しています。


(石井食品 中村)大根本来の食感と旨みがしっかり感じられる仕立てです。玉ねぎの甘みを活かしたピューレ状のルーにかつおだしを合わせ、和風の味わいに仕上げています。


(三浦市農産課 鈴木様)商品名に「神奈川三浦市の」と、生産地がわかる名称をつけていただくことで、三浦の野菜の認知を広げるきっかけになることも願っています。


打ち合わせの様子:左から三浦市 鈴木様、三浦市農協 岩﨑様、石井食品 中村


ー  どんな商品に育ってほしいですか?


(三浦市農協 岩﨑様)この商品の成長を通して、三浦大根の良さを知ってもらい、野菜自体の需要を増やし、結果的に農家を守ることに繋がってほしいという期待を込めています。お客様には、三浦大根の「味が染み込みやすく、煮崩れしない」という特長をカレーを通して感じていただけたら嬉しいです。


(三浦市農産課 鈴木様)三浦市としては、農作物を市場に出荷するだけでなく、加工を行うことで、1本100円で売るはずだった大根に付加価値をつけ、しっかりと利益を確保できる価格で販売できる農家が増えてくれることを期待しています。このカレーが、そんな加工品の成功例の一つとなってくれたら嬉しいです。


(石井食品 中村)「三浦大根を使った和風カレー」には、単なるギフト商品ではなく、日常の食卓で「地域」と繋がり「旬」を意識していただける商品になってほしいです。この一皿を通じて、お客様には三浦ブランドへの愛着を深めていただき、食卓に豊かなストーリーを添え、お食事を楽しんでいただきたいと願っています。





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