石破茂前総理大臣の妻・佳子さんが、12月17日、夫の総理退任後としてはメディアで初めての単独インタビューに応じた。
鳥取県初の総理大臣となった石破氏は、わずか約1年(386日間)で退陣することになったが、その間、影で支え続けた佳子さんが激動の日々を振り返った。
「総裁に選ばれた時から世界が変わりました」
「一言で言うと、激動の1年でした。総裁に選ばれた時から、本当に世界が変わりました」と佳子さんは当時を振り返る。
総裁選の結果が出た時、自民党鳥取県連の斉木幹事長が「私はまだ信じられないな」と言った際、佳子さんは「きっと本当ですよ、現実ですよ」と応じ、「ちょっとつねってみます」と頬をつねる仕草をみせた。
「その日ずっとテレビで流れていて驚きました」と佳子さんは当時の興奮を語った。
“ファーストレディ”としての使命感
総理夫人となった佳子さんの日常は一変した。
1月の東南アジア訪問では、ファーストレディとして外交デビュー。
インドネシア訪問では和太鼓を披露する場面もあった。
「私は公務補助で、『外交についていく時にはそういう役ですから、配偶者の方は』ということを言われて、これは大変なことだな、国益にも影響しかねないなと思いました。一人一人と丁寧にコミュニケーションを取ることに努めました」と振り返った佳子さん。
大きな責任を感じながらも、持ち前の明るさと社交性で夫の外交を後押しした。
総理の健康を支えた食事の工夫
総理公邸での生活では、夫の健康管理に特に気を配ったという。
「総理という役は大変な激務なので、健康面がすごく心配でした。栄養のバランスを取るように気を付け、おひたしとか、豆製品、特に厚揚げとか、そういうものを気をつけました。あと煮たお豆とかサラダに入れたりして…」多忙を極める総理の体調を考え、栄養バランスに配慮した食事を心がけていた様子がうかがえる。
2人の会話では「ミャクミャク」の話題も
2人で過ごす限られた時間には、大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」の話題も多かったという。
石破前総理は万博のPRのため、ミャクミャクとイベントに登壇し、笑顔を見せる場面も多く「夫もミャクミャクが大好きだった」と振り返る。
家庭でも「かわいいねという話やミャクミャクが頑張ってくれているから」と石破前総理が語っていたことを明かした。ミャクミャクのぬいぐるみは、今も家に飾っているという。
「真面目で優しい人」総理の素顔
石破前総理の人柄について問われると、佳子さんは「まずは真面目な人です。それと怖い顔をするんですけど、人間的には非常に優しい人です」と語った。
一国のリーダーとして厳しい局面に立つことが多かった夫を間近で見守った佳子さんは、この1年の経験も生かしながら、これからも支えていきたいと語る。
総理退任後の思い
「辞任についてはいろいろなものの見方がありますが、夫がいろいろさせてもらえたことについては、本当に私は感謝しています。地元の方も含め本当にありがたいなと思いました」と振り返った佳子さん。
「もしこの経験を何か生かして、貢献できることがあれば、皆さんのお役に立てたらなという漠然とした感じです」と今後への思いを語った。
(TSKさんいん中央テレビ)
