ホーバークラフトの別府湾の周遊便就航から1年を迎えました。
空港への定期便も含めさらなる利便性の向上が期待される中、運航会社の社長に今後の展望を聞きました。
◆TOS柴田真里アナウンサー
「ホーバークラフト就航1年を記念したイベントの会場には多くの方が訪れ賑わいを見せています」
今週、大分市のホーバーターミナルで開かれた別府湾周遊便の就航1周年記念イベントでは船内の見学会が行われました。
◆訪れた人は
「思ってたよりすごく広くて乗り心地がいいですね」
会場には射的や輪投げなどを楽しめるブースも設けられ、多くの家族連れなどでにぎわいました。
◆訪れた人は
「ずっと続いていったらいいのではないか。車で(空港まで)行くより早いし」
別府湾の周遊便は、現在、土日祝日の限定で1日1便の運航ですが、搭乗率はおよそ9割を維持しています。
この好調ぶりに、運航会社である大分第一ホーバードライブの小田社長も驚いています。
◆大分第一ホーバードライブ小田典史社長
「どこかでだんだんお客さんが減ってくるというのを想定していたが、嬉しい想定外というかそういう意味ではホーバークラフトのポテンシャルがずっと維持されている」
一方で、課題となっているのが空港アクセスの定期便の乗船率です。現在は3割ほどにとどまっていますが、小田社長は徐々に増えている実感があると話しています。
◆大分第一ホーバードライブ小田典史社長
「来年の7月くらいに目標とする(乗船率)5割、6割が達成できれば我々としては問題ない」
こうした中、11月末からは夜間便の運航に向けた訓練が始まりました。周遊便の夜間運航は年明けにも始めたい考えです。また空港アクセスの定期便についても2026年夏の開始を目指しています。
会社では、利便性の向上を図り今後、事業全体での黒字化を達成したい考えです。
◆大分第一ホーバードライブ小田典史社長
「空港アクセスの就航が7月になので、3年後の7月、もしくは8月くらいには(全体で)黒字に持っていけるように準備をしていけるかなと思っている」
12月からはJR大分駅とターミナルを結ぶ交通手段として通常のタクシー料金の半額程度で乗れるホーバータクシーの実証運行も始まるなど様々な取り組みが行われています。
今後の戦略として、小田社長は福岡からの観光客を取り込んだ上で羽田空港からの利用客へのアピールを強化していきたいとしています。
◆大分第一ホーバードライブ小田典史社長
「福岡からくるお客さんはうまく周遊(便)で回していきならがら羽田からくるお客さんを空港アクセスでさばきながらっていうような形でいければ、ある程度の収支はカバーできるんじゃないかと思っている」
空港へのアクセスとして新たな観光資源として復活したホーバークラフトの挑戦が続きます。