理由は、変動10年国債だけ、保有中に金利が上昇していった場合に、適用される利率が上昇し利息が増えるからです。固定3年国債と固定5年国債は購入後に金利が上昇しても利率が変わることはありません。
変動10年国債が参考にしている基準金利は「10年固定利付国債の利回り」です。この基準金利に0.66をかけた利率が「利払日」ごとに設定され、変動10年国債の適用利率になります。直近10年間の10年固定利付国債の利回りと、その基準金利に0.66をかけた適用利率をグラフに表すと、上昇の傾向がはっきり読み取れます。

変動10年国債の利率は、年0.05%の最低金利が長いこと適用されていましたが、2022年11月あたりから上昇してきていることがわかります。

実際、変動10年国債の半年ごとの適用利率も上昇しています。
メリット&デメリットを確認
■変動10年国債のメリット
(1)預貯金・定期預貯金よりも金利が高く、日本一低リスクの資産
(2)中途換金しても元本割れしない
(3)金利が上昇すれば、もらえる利息も増える(金利リスクヘッジ)
(4)インフレに比較的強い(インフレヘッジ)
(5)最低でも0.05%の金利がつく
(6)手数料がかからない
変動10年国債は預貯金・定期預貯金よりもリスクの低い、日本一低リスクの資産です。元本割れもしません。国が潰れるとしたら、その前に銀行が潰れるはずです。
金利が上昇するのはインフレだからです。物価が上がりすぎると生活者の暮らしが厳しくなるので、インフレを抑制するために金利が上昇します。インフレ対策としても有用な資産と言えます。
