「政治活動を阻害される要因になっている」
10月の宮城県知事選挙で参政党の支援を受けて立候補し落選した自民党の和田政宗氏が20日、自民党に離党届を提出した。
和田氏は取材に対し、
「裏金問題で政治の停滞を招いている。また、宮城県知事選で党籍を有する私からの支援要請に対し、宮城県連として明確な結論を出さず、ルールを無視したこと。自由と民主主義を発展させるための政治活動を阻害される要因になっている」として、離党の理由を説明した。
和田政宗氏の「離党理由」全文 ぶら下がり取材で語った真相
以下は、離党届提出後に行われた和田政宗氏のぶら下がり取材の主な発言である。
発言部分は原文のまま掲載する。
「政治とカネ」「県連の対応」2つを離党理由に挙げる
和田氏は取材の冒頭、離党届を提出した経緯について次のように述べた。
「離党届を提出して参りました。理由としましては政治とカネの問題、これが白黒決着をつけないままですね、このようにずるずると長引いている。解決に積極的でないこと。
そしてもう一つが、宮城県知事選挙において、宮城県連が党則違反をはじめとして、職権乱用がまかり通っていて、こういう状況について私としては、離党をするということの決断をいたしました」
さらに、知事選での支援要請に対し、県連が「明確な結論を出さなかった」と不満を述べた。
「立候補表明の後、自民党県連・県連会長宛てに支援要請というものを出しましたけれども、結局これをルールに則って処理をせず、明確な結論を出さずに棚晒しにされた。ルール違反というものがまかり通っているということ」
「党則違反はしていない」県連の姿勢を強く批判
和田氏は、選挙後に県連執行部の会合で「処分の検討」が議論されたことを挙げ、次のように反発した。
「私は全く党則違反をしていないということの中で、党則違反、またルール無視もですね、そういったような職権乱用というものがまかり通るということについてですね、これはもう私の宮城県を基盤とする政治活動、これが阻害されているという状況でありますので、自民党を離党して、自由と民主主義の発展という観点で、自由な政治活動を行っていくということで離党をいたしました、離党届を出しました」
記者質問 「政治とカネ」の問題で“何がずるずるなのか”
「何が罪なのかということですとか、そういったことが全く区別をされず、現在も国会審議に影響が起きている状況。これはやはり自民党がしっかりと裏金とはなんなのか、また、不記載とはなんなのかという定義を…
その定義をしっかりできていない。また白黒しっかりつけるという解決の道をやってこなかった。こういうような状況を私は看過できないというふうに思いました」
今後の政治活動はどこで、どのように行うのか
「まっさらな形でですね。地元で若い方々と政治塾を開いたりですとか、そういうような形でまず離党して自由な形で政治活動を行っていきたいと思っています」
国政か、地方政治か
「まだ全然決まってないです。まずは離党をさせていただいたという形ですね」
そのうえで、自由民主党への感謝を述べつつ、再び県連の対応に触れた。
「自由民主党につきましては本当に私を7年間にわたって育てていただきましたので、感謝しかないわけではありますけれども。県知事選挙後の県連のやはり職権乱用、こういうようなことの中で自由な政治活動を行うというようなことで離党届を提出したというところです」
活動拠点は宮城県か
「宮城県を拠点にやっていく形になります」
和田氏は報道各社に以下の声明文も出している。(原文ママ)
1.政治とカネの問題
裏金とは何か不記載とは何か、定義のないままに野党やマスコミから問題提起されているが、犯罪と道義的責任について積極的に解決しようとせず、政治の停滞を招いていること。
2.県連運営について職権乱用がまかり通ること
宮城県知事選について、党籍を有する私からの支援要請について自民党宮城県連として明確な結論を出さず、ルールを無視したこと。
選挙後の常任委員会で、何ら党則違反をしていないのに、「和田氏の処分を求める声が上がった」(10月28日読売他)と報道されるような内容の議論を行い、
県連によるヒアリングで、党員としての出処進退、役職についての出処進退について問われたが、党則違反をしておらず、職権乱用がまかり通っていること。
3.これらが自由と民主主義を発展させるための政治活動を阻害させる要因になっており、自民党を離党し、自由な政治活動を行い国民に対する責任を果たします。