14日の参議院予算委員会で、予算委員長の「総理大臣」と「総務大臣」の言い間違えを笑顔で受け流した高市氏。
藤川委員長:
高市早苗“総務大臣”…内閣“総理大臣”。失礼致しました。
野党議員からAI・ロボット分野への開発支援の考えを問われると、「“AIサナエ”というのが実はありまして、私より生産性が高いかもしれません」と、総裁選で支持者らの質問に答えるツールとして活用した“AIサナエ”を引き合いに出し、研究開発に力を入れたいと発言。
高市首相が初めて臨む本格論戦。
最大の焦点、物価高対策について、高市首相は新たな方針を明らかにしました。
高市首相:
電気ガス料金については、寒さの厳しい冬の間、深掘りした支援を行う。これまでよりも“ちょっと金額を上げて”支援を行う方針。
電気・ガス料金について、石破政権時代に月1000円程度だった補助を上回る内容として、2026年1月から3月の3カ月間の実施を目指すとしました。
立憲民主党・古賀之士参院議員:
ガスと電気だけというだけでなくて、灯油を使われる地域は北海道をはじめ、非常に多い。こういった点もご配慮、ご考慮いただけたら大変ありがたい。
この質問には、高市首相とタッグを組む片山財務相が答えました。
片山さつき財務相:
大変良いご指摘をいただきました。灯油とか他のLPガスとか漏れのないように、委員のご指摘も踏まえて目配りをさせていただきます!
一方で、最低賃金を巡る質疑では…。
高市首相:
時給。今の段階で、そうですね…。明確に目標を示すのは難しい。
野党が追及したのは石破政権時代、2020年代に全国平均で時給1500円を掲げていた最低賃金の数値目標についてです。
高市首相:
今、必ずいつまでにいくらと申し上げるわけにはいかない。物価高を超える賃上げをできる環境を示していく(のが大事)と。だって、金額を私が申し上げてしまうと、中小企業、小規模事業者に対して(責任を)丸投げしてしまうことになる。
立憲民主党・古賀之士参院議員:
事実上の時給「1500円撤回」と言わざるを得ないと思う。
そして参政党の議員は、高市政権が決めた「閣僚への上乗せ給与の削減方針」について追及。
参政党・安藤裕参院議員:
これから国民の給料を上げていかなきゃいけない。その中で(閣僚の)給料を引き下げるのは、逆のメッセージを出していると思う。これからしっかりと外交交渉してもらいたい。安物の服で対応したら(外国に)なめられます。これまさに国益に反する判断ではないか。
これに高市首相は「他の公務員の給与引き上げは認めている」としたうえで、服装について次のように反論しました。
高市首相:
“身を切る改革”と言っている限り、私たちは議員歳費を頂いているから、その範囲内でしっかりと…そんなに恥ずかしくない格好で海外に行けるように。あの…“物持ち”が良いので。15年くらい前の服も引っ張り出してきてますので、どうかご安心ください。
参政党・安藤裕参院議員:
いや、それ安心するとかいう内容ではなくて。物持ちが良いことをアピールするのではなくて、日本の最高のものはこれなんだと、総理の立場でアピールしてほしいんですよ。
高市首相:
で…でもですね、多分内閣総理大臣給与として上乗せされるものを頂いたとしても、日本最高レベルのものは絶対に買えないと思います。あの…誕生日とかのプレゼント。じゃあよろしくお願いします。
首相が出席する予算委員会は、14日でひとまず終了。
物価高対策の要となる総合経済対策は、11月下旬にも取りまとめられる見通しです。