福井県は11日、9月に行われたパラ陸上の世界選手権・男子100メートルで金メダルに輝いた川上秀太選手に県スポーツ特別賞を贈りました。川上選手は3年後のロス・パラリンピックの出場に向けて意気込みを語りました。
福井市出身の川上秀太選手(26)は、9月にインドで開かれたパラ陸上の世界選手権・男子100メートル視覚障害T13の決勝で10秒91のタイムをマークして優勝。世界選手権で初の金メダルを獲得しました。
11日は杉本知事から、県スポーツ特別賞の表彰状と副賞として若狭牛3キロ、いちほまれ30キロが贈られました。
川上選手は「まさかインドで君が代が聞けると思わなかったので感動したし、金メダルを獲得したことを実感した」と喜びを語りました。
世界選手権で優勝を果たし勢いに乗る川上選手は、3年後に29歳で迎えるロス・パラリンピックを競技人生の集大成と位置付けています。
川上選手は「3年後に結果を出して競技人生を終えると決めて取り組んでいる。今は自分の走りを極めて、大きな舞台で再現できるかだけを考えてレースに挑んでいる。結果的に金メダルや記録がついてくる」と意欲を語りました。ロスパラリンピックの出場、メダル獲得に向けて、まずは来年10月に愛知県で開かれるアジアパラリンピックでの優勝を目指すということです。
川上選手の自己ベストは10秒61で、今後10秒4台を安定的に出すことができれば、3年後のロス・パラリンピックで金メダルにも近づけると意気込みを示していました。
県スポーツ特別賞は2011年に創設され、スポーツの分野で顕著な功績を残した県ゆかりの選手らに贈られるもので、川上選手は去年のパリ・パラリンピックの銅メダル獲得で受賞したのに続いて2度目の受賞となりました。
県勢では、これまでにバドミントンの山口茜選手、フェンシングの見延和靖選手ら4人が受賞しています。