出没が相次いでいた長野県大町市の大町温泉郷で11月10日朝、木の上にいた1頭が捕獲された。体長1.2メートル、体重60キロのオスで、吹き矢で麻酔を打ち捕獲、山の中へ逃がしたという。周辺ではクマの目撃が相次いでいて、市は引き続き注意するよう呼びかけている。
クマがホテル近くの木の上に
10日午前8時過ぎ、木の上にとどまる1頭のクマ。
周りでは警察官などが様子をうかがっている。
大町市の大町温泉郷で、午前6時過ぎ、ホテルのスタッフが木を登るクマを見つけ、市に通報した。
市や警察などが駆けつけパトロールしたところ、温泉郷内の木の上にいるクマを発見。
1.2m、60kgのオス捕獲 山へ逃がす
午前9時半過ぎ、吹き矢で麻酔を打ち、捕獲した。
クマは体長1.2メートル、体重60キロのオスで、山の中で逃がしたという。
人や建物への被害はなかった。
大町市農林水産課の職員は「クマが長らく付近でずっと木の上に登ったりしていて、動かなかったことから今回、麻酔の捕獲に至った」と話した。
大町温泉郷では、連日、クマの目撃が相次いでいて、市は同じ個体とみている。
クマの出没「今年は特に多い」
温泉郷にあるホテルによると、クマの出没は毎年のようにあるが、今年は特に多いという。
ホテルでは、入り口の自動ドアを手動に切り替え、スタッフの駐車場をホテル近くに移すなどの対策をしている。
市内では大町温泉郷以外でもクマの目撃情報が相次いでいる。
大町市農林水産課の職員は「夜間や早朝の外出は気を付けてもらい、外出する際は複数人で行動、音の出るものを持つ対策をしてほしい。目撃したら、近寄らず刺激をせずに、警察や市に連絡をしてほしい」と注意を呼びかけている。
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