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創業73年を迎える株式会社丸福繊維(本社:愛知県西尾市、代表:村瀬 智之)は、日焼け・熱中症対策商品の企画製造を行っています。 2010年発売の日焼け対策フェイスカバー「ヤケーヌ」は、UVカットフェイスカバーのパイオニアとして累計300万枚を超えるロングセラー商品 となり、今や日焼け対策アイテムの定番として多くの方に親しまれています。 私たちのものづくりの原点には、夏の過酷な農業現場を支えるために生まれた遮熱帽子「涼かちゃん」の開発がありました。そして、長年の知見と、農業の現場で求められる"快適さ"を追求する姿勢が 、「ヤケーヌ」という新たな可能性を切り拓きました。しかし、ここに至るまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。
始まりは農業に従事する方の声。「農道即商道」の精神が導く新商品開発
農作業服メーカーとして70年以上にわたり、農家から厚い信頼を得てきた当社は、創業当初より「農道即商道(のうどうそくしょうどう)」つまり、「商売を通じて農業の役に立つ」精神を大切に、現場の声に耳を傾けながら、農業を支えるためのものづくりを実直に続けてまいりました。
新たな事業を検討していたある時、長年お付き合いのある農家の方々から「夏場の炎天下での作業時、暑さや日差しがつらい」といった声が寄せられました。特に農業に従事する女性が増えたことで、首や顔まわりの日焼けが大きな悩みになっていました。タオルや手ぬぐいで覆うのにも限界があり、なんとかこの現状を変えたいという切実な思いを耳にし、「何か私たちにできることはないか」と考えたことが、ヤケーヌ開発の出発点となったのです。
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「快適に日焼けを防ぐ」信念が結実した理想のかたち
手探りの中でも、私たちは直接農家さんの声を聴くために田畑へ足を運び、何度も試作とモニターテストを重ねてきました。徹底的にこだわったのは、生地の選定。初期には綿素材の試作もありましたが、農家さんの声が集まった結果、最終的にはストレッチ性・遮熱性・機能性を重視してポリエステルに切り替え、現在の形にたどり着きました。
参考とする製品が市場に全く存在しないなか、「快適に日焼けを防ぐ」という信念を曲げることなく、試行錯誤を重ね誕生したのが独自の上下2部式構造だったのです。
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快適さと高機能を両立した特許取得の独自技術「ブレスルーテック」
ヤケーヌの最大の特長は、目元から顔の半分以上を覆うだけでなく、首の後ろまでしっかり守れる形状にあります。上下2部式構造で口元には開口部があり、マスクのような密閉構造ではないため、息苦しさを感じにくく熱中症リスクも軽減するのです。
この快適さを実現したのが、私たちが特許を取得した独自技術「ブレスルーテック(Breathe Through Tech)」。開口部をセパレート構造にすることで、呼吸を妨げることなく、作業中の水分補給も簡単に行えます。さらに眼鏡もくもりにくいという革新的な設計です。 一般的なマスクと違って、ウイルス対策を考える必要がない紫外線対策専用だからこそ、このような快適性を追求した形状を実現することができました。![]()
「糸」に秘めたUVカットと信頼
「ヤケーヌ」に使われている生地には、オレンジの断面のような構造をした「糸」を、分散配置しており、紫外線・赤外線をダブルカット、吸汗速乾性や肌離れ、遮熱効果(最大-3℃)を有しています。
この「糸」を選定するにあたり何よりも重視したことは、洗濯を繰り返してもUVカット率が落ちないことでした。
太陽光遮蔽チタンを練り込んだ特殊なポリマーを使用し、「糸」自体に紫外線カット効果があるので、洗濯をしてもUVカット率は変わらず、長く安心して使用していただける機能性を叶えることができました。
機能性と同じくらい大切にしているのが、お客様からの信頼です。「本当に紫外線をカットできるの?」という疑問にお答えするため、商品生地をすべて外部測定機関で正確に計測し、すべての商品にUVカット率を明記しています。また、同じ商品でも色によってUVカット率に違いが生じることを隠すことなく、正直にパッケージでお伝えしています。こうした透明性こそが、お客様に安心して商品を選んでいただくための基盤になっていると考えています。![]()
日焼け対策は「日焼け止めクリーム」だけ?小さな市場だった15年前
丸福繊維が総力を結集して開発した新商品「ヤケーヌ」は、自信を持って発売開始されました。しかし、日焼け対策というと、大抵の人が「日焼け止めクリーム」を想起する状況のなか、フェイスカバーという商品カテゴリー自体が珍しく、日焼け対策アイテム市場は黎明期でした。街中で大きなフェイスカバーを着けていると「怪しい人に見える」「大げさすぎる」と白い目で見られることも少なくありませんでした。日焼け対策への意識がまだ浸透していない時代において、フェイスカバーはとてもニッチで理解されにくい商品だったのです。発売は開始したものの、手探りでの販売促進が続きました。
時代の転換点─コロナ禍が思わぬ追い風に
2020年、「ヤケーヌ」に思わぬ形で転機が訪れました。
猛威を振るった新型コロナウイルスによるコロナ禍により、生活スタイルが大きく変化し 、普段の生活にマスクが定着したことで、フェイスカバーへの抵抗感が薄まったのです。
さらにSNSが飛躍的に発展してきたことも相まって、YouTubeや口コミを通じて注目を集めました。そこから芸能人や美容家の方々にご紹介いただいたことも大きな後押しとなりました。以前は着用していると驚かれてしまうこともあったフェイスカバーが、今では休日の公園、お子さまの送迎やスポーツ教室での観戦、アウトドアシーンなど、日常のさまざまな場面で目にするほど一般的になったのです。
令和は「国民総日焼け対策時代」市場を牽引するパイオニアの役割
そして現在、「ヤケーヌ」は累計販売数300万点を突破しました。楽天市場フェイスカバー・ネックカバーランキングでは1位獲得(*1)し、レビュー数もシリーズ累計13,000件を超え、お客様から確かな支持を集めています。
かつては小さな声から生まれた商品が、いまや市場を切り拓き、多くの類似品が登場するまでに成長しました。まさにヤケーヌが「フェイスカバーの時代」を築いたのです。
史上最も暑い夏(*2)と言われた2025年、日焼け対策はこれまでのメインターゲットだった女性だけでなく、男性にまで浸透し始めています。日傘や日焼け止めクリームに留まらず、男性のヤケーヌユーザーも少しずつ増えてきています。
*1 2025年2月1日~10月19日集計 楽天市場フェイスカバー・ネックカバー部門
*2 参照:気象庁 2025年9月1日配信発表
季節やシーンを問わず「ヤケーヌ」が健康を支える
多様な使用シーンに合わせたニーズに応えるために、UVカット率や色展開だけではなく、現在はデイリー用途以外にも、「スポーツタイプ」や「機能タイプ」といったラインナップも豊富に用意しています。
スポーツタイプでは、口元開口部の形態安定性を保つために、口元中央の縦方向に7cmの樹脂製鼻芯を入れ、スポーツ時の激しい呼吸や向かい風でも口元に貼りつかない工夫をしています。
「本当に息苦しくないの?」という声も寄せられますが、実際に使用すると快適さに驚く方が多く、ユーザーからは「一度使うと手放せない」との声が多く寄せられています。
また、「ヤケーヌ」は夏に限った商品とイメージされがちですが、これまでの歩みを通じて培われた技術を用いて、季節を問わずに健康を支えることができるよう商品の展開をしています。寒さの気になる冬には、「防寒」も兼ねた商品も。眼鏡が曇りにくく、雪による強い反射光から肌を守ることができる点はウィンタースポーツを楽しむお客様からも高く評価をされています。
未来への挑戦と私たちの想い
日焼けが老化の主な原因と言われる現代において、日焼け対策は個人の美容・健康問題を超えた社会課題となっており、長期的な健康維持のためには適切な紫外線対策が不可欠です。日焼け止めや帽子、アームカバーに加え、私たちはフェイスカバー「ヤケーヌ」という新たな選択肢を提案することで、この社会課題の解決に貢献し続けます。
「ヤケーヌ」は、農業現場の声を原点に生まれた製品ですが、今後は、さらに幅広い場面での活用を見据えた展開を進めてまいります。より涼しく、より快適に日焼け防止ができるよう、機能の改良や新たなラインナップの開発にも取り組んでいます。
そして、「日焼け対策=ヤケーヌ」と誰もが最初に思い浮かべるような存在、新しい紫外線対策の頼れる存在として、ブランド価値を高めていくことが、私たちの目指す姿です。
創業当時と比べると、時代も、農業も、取り巻く環境さえも大きく変化しました。変化しないものはただ一つ、「農道即商道」の精神。これからも太陽の下で活動するすべての人の「きたい!」に応え、声に寄り添い続けてまいります。![]()
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