![]()
動物園の感動を、ホテルでも。
OMO(おも)ブランドが掲げるコンセプトは、「旅のテンションあがる『街ナカ』ホテル」。旅の目的地である街を丸ごと楽しむためのお手伝いをするのが、OMOブランドの役割です。
そんなOMO7旭川にお越しになる多くのお客様の目的地になっているのが、言うまでもなく旭山動物園です。
旭山動物園といえば、動物たちの自然な生態が見られる行動展示が有名ですよね。 そんな旭山動物園で大人気のシロクマをテーマにした客室がOMO7旭川にはあります。
2020年に誕生したコンセプトルームである「シロクマルーム」は、お子様から大人まで、今でも多くの方に滞在を楽しんでいただいています。
シロクマルームってどんな部屋?
シロクマのぬいぐるみやモフモフのベッドカバー、シロクマモチーフの小物など、シロクマ好きにはたまらない空間! まるでシロクマと一緒に眠っているかのような気分を味わえます。
その「シロクマルーム」の企画がスタートしたのは、2018年の施設オープンから間もなくのことです。
「動物園からお部屋に帰っても、あのワクワクした気持ちのまま過ごしてほしい」
「楽しい旅の思い出がより深まるのではないか」
この企画は、そのようなシンプルな想いから始まりました。
企画当初のアイデアは、とにかく白くてふわふわした可愛いものを集めて、シロクマの世界観をつくってみようか。壁にはシロクマの写真を飾り、大小様々なかわいいぬいぐるみを置いてみようか。そのようなアイデアでスタートしたのを覚えています。
しかし、それだけではシロクマをテーマにした客室というだけで、わざわざOMO7旭川でやらなくても良いのではいないか。という意見が出るようになりました。
「旭山動物園に来るために来たお客様の期待を超えるためには、ただ可愛いぬいぐるみを置くだけでは不十分で、どうすればお客様にとって特別な空間となるか」
「OMO7旭川に泊まってよかった!と思い出に残るか」
ということを施設のスタッフ間では何度も考えました。
そこで、シロクマのぬいぐるみや写真パネルの設置はもちろん、シロクマのモフモフ感が感じられるベッドカバーや、ルームキー、スマホスタンド、歯ブラシ置きまでシロクマの、シロクマ尽くしの客室が完成したのです。
![]()
熱狂的な「シロクマlover」との出会い
シロクマルームが誕生してからしばらく経ったある日、私たちは自分たちの想像を超える光景を目の当たりにすることになります。
「自宅にいる子たちも連れてきました!」
そう言って、スーツケースから取り出したのは、自宅で大切にされている”myシロクマ”のぬいぐるみたち! そのお客様は、備え付けのぬいぐるみと持参したぬいぐるみをベッドにずらりと並べ、写真を撮り始めたのです。
その後もSNSでは、「#シロクマルーム」「#推し活」といったハッシュタグとともに、シロクマルームでの滞在を楽しむお客様の投稿が続々とアップされました。
シロクマ柄のパジャマでくつろぐ姿を投稿してくださる方もいらっしゃいましたし、「今回は動物園には行かないんです。この部屋に泊まることだけが目的なので」というお客様がお越しになるようになりました。
「動物園の感動をホテルでも」という私たちの想いは、いつしか「シロクマルーム自体が、旅の目的地」へと進化を遂げていたのです。
![]()
この写真のシロクマ、園にいない子です
お客様の熱量に圧倒され、喜びを感じていたある日、チェックアウトの際にお客様からこんな質問を受けました。
「お部屋にあるシロクマの写真ですが、あのシロクマは旭山動物園にいない子ですよね?」
その瞬間、スタッフは息を呑みました。
実は、その写真パネルは、客室の雰囲気に合うように私たちが独自に用意したもので、旭山動物園にいるシロクマの写真ではなかったのです。
お客様は、「今いる子の中にはもちろん、過去を振り返ってもこの写真の子はいなかったと思う」と仰るほど、シロクマ愛に溢れる方でした。
「そんな細かいところまで分かるなんて…!」
衝撃と共に、反省の念が湧き上がりました。
そしてこの瞬間、私たちの意識は180度変わりました。
「生半可な知識ではなく、お客様のシロクマへの深い愛情に応えるためには、もっと知識を身につける必要がある」
この出来事は、私たちにとって大きな転換点となりました。
ただの客室じゃない、みんなでつくる場所
あのお客様からの一言は、私たちと旭山動物園との関係性を、より深いものへと変えてくれました。
「お客様の期待に応えるには、旭山動物園の協力が不可欠だ」
そう考えた私たちは、イベントやアクティビティの監修など、積極的に協力を仰ぐようになりました。
実は、施設のオープン当初、旭山動物園は市の運営ということもあり、特定のホテルと特別な関係を築くことなく、すべての宿泊施設と公平に接する方針をとられていました。
なので、私たちとも必要以上に親密になることはなく、市内にある宿泊施設のひとつとしてお付き合いをしていたのです。
しかし、私たちは、旭山動物園の協力なくして、お客様に喜んでもらえる滞在はできないと考え、できる範囲で協力いただけるポイントを探っていきました。
例えば、コンセプトルームに飾りたいと、旭山動物園名物の「手書き看板」の貸し出しをお願いした時のこと。
当初はお断りをいただいたのですが、私たちの熱意が伝わったのか、何度もお願いするうちに「倉庫にあるから、好きなのを持っていっていいよ」と言っていただけるようになったのです。
こうした一つ一つの積み重ねが、少しずつ動物園との距離を縮めていきました。 その結果、いまでは新入社員研修を旭山動物園で行わせていただくなど、より特別なお願いも引き受けていただけるようになりました。
そして何より嬉しかったのは、飼育員の方々がこっそりプライベートで泊まりに来て、「素敵なコンテンツだったよ」とお褒めの言葉をいただけたことです。
シロクマルームでの経験は、その後の他の動物ルームをつくる上での大きな指針となりました。
例えば「ペンギンルーム」の象徴的なデザインである、天井から吊るされたペンギン。
このアイデアは、スタッフの一人がプライベートで動物園を訪れた際の「これを部屋で再現できないか」というひらめきから生まれています。
旭山動物園のペンギン館にある水中トンネルで、まるで空を飛ぶように泳ぐペンギンの姿に感動した体験が元になっています。
北海道を代表する動物、エゾヒグマをテーマにした「エゾヒグマルーム」では、誕生にあたって動物のリアルな生態表現と、お客様の快適さの両立という課題に直面しました。
動物園でみるエゾヒグマの力強さや、彼らが生きる深い森の空気感を表現しようと、部屋全体を濃い茶色で統一したところ、写真映えしないばかりか、「部屋が暗すぎる」という過ごしにくい客室になってしまったのです。
動物のリアルを追求するあまり、お客様が楽しく過ごせなければ本末転倒です。チームで何度も議論を重ねた結果、森をイメージさせる緑の要素を加えたり、茶色の中でも少しトーンの明るいものを使ったりと、工夫を凝らしました。
こうして、エゾヒグマの迫力と、客室としての心地よさを両立させた空間が完成したのです。
![]()
![]()
お客様の愛に育まれた、動物ルームの未来
お客様の熱は他の動物ルームにも広がり、いまでは「ペンギンルーム」や「エゾヒグマルーム」に続けて泊まり、すべてのコンセプトルームを制覇するお客様も少なくありません。
お客様の愛に育てられ、進化してきた動物ルーム。 さらに新しい動物ルームも構想に加えながら、旭山動物園に関する別の企画も温めています。私たちは、お客様からいただく声やエピソードを、未来のホテルづくりのための貴重な財産だと考えています。
これからも、お客様の期待と愛情を超え続けるOMO7旭川の挑戦は、まだまだ続いていきます。
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ