立憲民主党の野田代表は25日、静岡県内で講演し、日本維新の会が主張し自民党と合意した国会議員の定数削減案について「比例区だけ削るのは大きな政党のエゴだ」と批判し、小選挙区とバランスをとった削減策を模索すべきだとの考えを示した。その上で、身を切る改革とは議員定数削減ではなく、企業団体献金の禁止だと指摘し、献金規制の強化を訴えた。

講演で野田氏は「急に定数削減が出てきた。私は定数削減は安倍さんと約束したことがあったので、これは基本的には賛成の立場だ。でも、やり方が乱暴ではいけない。私と安倍さんが約束した頃は限りなく二大政党に近づいていく頃だった。今は参政党が出てきた。れいわが出てきた。いろんな新興勢力が出てきた。この人たちは比例区中心で勝っている。比例区だけ削っちゃえというのは、大きな政党のエゴだと私は思う」と述べた。

さらに「維新も大阪で小選挙区で勝てる。地方の比例はあまり関係ない。身を切る覚悟を迫っておきながら、自分たちは身を切られないで、小さな政党を潰していくような動きになってはいけない」と指摘。

その上で「私は参政党と全然意見が違う。れいわとも政策が異なることがいっぱいある。異なる意見だからといって、それを支持する人たちの民意を殺してしまうような改革は、これは改革ではない。丁寧にバランスを取りながらの定数削減があるのかどうかなど探っていかないといけない」と述べ、小選挙区も含めたバランスのある定数削減を模索すべきだとの意向を示した。

そして野田氏は「忘れてはいけないのは政治と金の問題だ。けじめがついていない」と指摘し、「身を切る覚悟というのは自民党にとって定数削減ではない。企業団体献金廃止の方向に向けて動きを作ることではないか」と強調した。

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