さらに、レジスタントスターチは、腸内細菌のエサになって有用菌を増やすなど食物繊維と同じような働きをするため、ある論文によると、便通改善効果や血糖値抑制作用、血液中コレステロールの低下、中性脂肪の低下、大腸がんリスクの軽減など、食物繊維と同じような生理機能があるそうです。つまり、便秘になりにくく、太りにくく、内臓脂肪もつきにくくなるというわけです。
私は医療者ではないので、血糖値やコレステロールなどの影響については詳しくありませんが、ごはんをしっかりと食べている人は便通に悩みを抱えていないという実感はあります。
レジスタントスターチは、ごはんが冷めてでんぷんが老化していくことで増えるため、おむすびやお弁当など冷めてから食べるごはんはぜひ普段よりも多めに食べてください(笑)。
ごはんが“太りにくい”理由
そもそも、ごはん(お米)は太りにくいと言えます。日本のお米はしっとりとして程よい粘りがあり、水だけで調理することができるクリーンなエネルギーです。また、塩味や旨みのあるおかずなどあっさりとした和食の献立は、ごはん抜きには成り立ちません。
お米を中心とした日本の和食は世界的に見てもヘルシーです。特に日本人は唾液に含まれるでんぷん分解酵素「アミラーゼ遺伝子」が多いため、「ごはん多めでおかず少し」といったスタイルが体質に合っていると言われています。
また、お米は粒のまま食べる「粒食」なので、パンや麺などの粉食よりも消化に時間がかかり、食後の血糖値の上昇も緩やかだと言われています。ごはんは水分が多く食後におなかの充実感もあって腹持ちがいい主食ですから、しっかりとごはんを食べておけば間食に手が伸びず、結果として太りにくいと言えるでしょう。
