高市総理大臣が初めて対面で臨んだトランプ大統領との首脳外交への評価と最新情報を、総理官邸前から伝えてもらいます、瀬島さん。
瀬島隆太郎記者:
政府関係者によると、両首脳は終始打ち解けた雰囲気で、お互いを「サナエ」「ドナルド」と名前で呼び合ったということで、官邸幹部は「120点だ」と成果を強調しています。
官邸幹部は「総理も達成感でほっとしている」「会談はすごくうまくいった」と評価しています。
その理由は、「トランプ大統領相手にあれだけ打ち解け、信頼関係を深めたことが一番の成果だ」としています。
今回は、政策面で新たな打ち出しがなく、官邸側は首脳同士の信頼関係を深めることを最大の目標としていました。
その象徴となるのが、「ファーストネーム」です。
トランプ氏が安倍元総理を今も「シンゾウ」と呼び続けることが蜜月関係の象徴になっていることから、今回、「サナエ」「ドナルド」と呼び合う関係を実現するため、事務方もかなり準備して実現できたということです。
また、官邸幹部は、トランプ氏が日米同盟の重要性を繰り返し強調したことも、「異例だ」と指摘し、成果の一つとして挙げました。
Q なぜこうした成果を実現できたのでしょうか?
トランプ氏の懐に飛び込むために高市総理自身がこだわったのは、「ノーベル平和賞の推薦」です。
複数の政府関係者によると、安倍元総理が2019年にトランプ氏を推薦をしたことを高市総理自らが「踏襲する」と決め、推薦状を手渡したということです。
官邸幹部も「実際にトランプ大統領のガザでの功績は大きい」と評価しています。
こうした舞台裏で、実は最後まで調整が続いたのは、拉致被害者家族との面会でした。
政府関係者によると、トランプ氏は日本到着後も面会に慎重な姿勢で、関係者も「実現できるかは高市総理の腕にかかっている」としていました。
一方で、官邸関係者は、「トランプ大統領相手では最後まで気が抜けない」と話していて、あすトランプ氏が日本を発つまで、首脳間のやりとりに注目が必要です。