デイズでは今週、「for THE NEXT」を共通テーマに未来に向けたSDGs関連のニュースを放送しています。
17日は「画期的なコメ作り」です。
高騰が続くコメ価格。
政府も「増産」にかじを切る中、安定的な生産へ可能性を秘めた現場がありました。
取材班が向かったのは、福島・郡山市。
2025年8月には小泉農水相も視察したこの田んぼでは、水を張らないコメ作りが行なわれています。
このコメ作りを可能にしたのが、ビールを作る過程で発生する副産物。
この副産物を種に混ぜて植えると、根がより丈夫に張り、稲もたくましく育つという仕組みです。
アサヒバイオサイクル・今林寛和さん:
農業にも刺さるような資材を提供できているということが、すごくいいなと思います。
また、水を張る労力が減ることで生産性が高まり、持続可能なコメ作りも目指せるということです。
楪園芸株式会社・柏原秀雄社長:
(稲は始めの)3週間から1カ月、毎日水をやったり管理しないといけない。そういうふうな作業がなくなるので(春先の)作業が7割ぐらい減らせる。
そして、もうひとつ地球に優しいポイントが、温暖化の一因・メタンガス発生対策です。
一般的な田んぼでは、水があることでメタン菌が嫌う酸素が土の中に入りづらく、メタンガスが発生します。
一方、水のない田んぼでは酸素が土の中に入りやすくなり、メタン菌が活動しにくくなってメタンガス発生を抑制する効果があるそうです。
農水省も支援していく方針の“水のない田んぼ”でのコメ作り。
この動きはさらに加速しそうです。