3月に福岡県福智町に誕生した「クラフトサケ」専門の醸造所で、看板商品の初しぼりの日を迎えました。
グラスに注がれる透明感のある液体、「クラフトサケ」と呼ばれるお酒です。
日本酒の製造技術をベースに造られていますが、「新ジャンルのお酒」として注目されています。
◆記者リポート
「日本酒のようなすっきりとした味わいでありながら、あとからふんわりレモンの香りがします」
このクラフトサケには福智町ブランドの「上野(あがの)レモン」が使われています。
◆天郷醸造所 中山雄介社長
「発酵工程まではほぼ清酒と一緒だけど、最後の工程でいろんな果実を入れたり香りを付けたりして違う酒質にしたりというのがクラフトサケ」
製造するのは、3月に福岡県福智町に完成した「天郷醸造所」です。
ここにクラフトサケの醸造所が誕生したわけは…。
◆天郷醸造所 中山雄介社長
「私が15年ほど(酒を)売る側の人間だった。酒造りは相当な投資がかかるので、ハードルが高いが、私が生まれた町の福智町が『酒事業を中心とした町おこしをやりたい』という記事を見て応募した」
地域の魅力を生かした町づくりに力を入れている福智町が行ったプロジェクトの一環として、上野焼などの地元の特産物との相乗効果を生む拠点を探す誘致事業で選ばれたのです。
16日は看板商品「天郷」(あまのさと)の初しぼりの日ということで、特別に試飲させていただきました。
◆記者リポート
「キレがあるすっきりとした味わいです。コクもあってすごくおいしいですね」
◆天郷醸造所の杜氏 上田竜志さん
「寝かせることで、それが丸くなってさらにおいしくなる」
来年に向けてのコメ作りでは、地域の農家の力を借りながらイネを植えました。
◆天郷醸造所 中山雄介 社長
「酒蔵でものを作るだけではなくて、ここで飲んでもらうための飲食施設や宿泊施設など、この素晴らしい自然の中で少しでも滞在してもらえる場所にしたい」
天郷醸造所の看板商品「天郷」は、16日からインターネットで予約販売の受付を始めています。