秋の味覚の代表格、さつまいも。その魅力を存分に味わえる「金沢おいも万博」が、ついに北陸で初開催される。全国各地から16店舗が集結し、進化系さつまいもグルメとスイーツの競演が繰り広げられる3日間限定のフードフェスティバルだ。

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パイ専門店が魅せる、お芋の新境地

奈良県の「パイ専門店 pie,guruguru(パイぐるぐる)」。店の特徴は独自のパイ生地にある。「サクサク食感と発酵バターの香りが楽しめます」と店側が語るように、一口食べれば口の中に広がる芳醇な香りが印象的だ。

今回、石川に初上陸する6種類のパイ。注目は、むらさき芋と栗あんが入った一品。スタジオで試食したメンバーは、「めちゃくちゃ美味しいです。もうパイ生地がサクサクで軽くて、紫いものさっぱりとした、あっさりとした感じと、栗の上品な風味が一体となって、とっても嬉しいです」と興奮気味に語る。

さらにユニークなのが、さつまいもと原木しいたけを組み合わせたパイだ。一見、意外な組み合わせに思えるが、スタジオからは「ピザに近いかな、パイ生地とおかず系でベーコンも入っていますから。芋って割と甘い系のイメージあります、食事系もいいなと思いますね」と、先入観を覆す美味しさに驚きを隠せない様子だった。

進化系焼き芋が魅せる映える品々

埼玉県の「小江戸川越 芋福堂」は、進化系焼き芋スイーツ専門店として注目を集めている。焼き芋を贅沢に混ぜ込んだソフトクリーム「くねくねソフト」、芋ドリンクとさつまいもチップスが一体となった「飲む焼き芋&ちっぷす」など、SNS映えを意識した商品が光る。

イベントで人気を博しているのが、『おいもちっぷす』

皮ごとスライスして米油で揚げ、味付けは岩塩のみという究極にシンプルな製法が特徴である。試食すると…「いい音しましたね」「意外と軽い。油で揚げてるという感じがしないですね。パリパリ感は出てるのに素材の旨みが生きてる感じがする」という声が上がった。

この商品には甘みの強い品種「紅はるか」を使用していて、「ぎゅっと旨みが詰まっていて噛むほどにふんわり甘みが奥の方から広がる感じで美味しいです」という評価を得ている。店側は「幅広い年齢の方に食べてもらえるので是非食べに来て欲しい」と来場を呼びかけていた。

ネットで話題沸騰、月に1万件の注文がある一品

福岡の「IMOKURIEMON」が手がける「芋けんぴ」。インターネットで月に1万件以上の注文があるという人気商品だ。試食した際の「またいい音しましたね」という感想からもわかるように、独特の食感が魅力である。

「カリカリだけど、意外と砂糖でコーティングしてる感がそんな強くないというか。素材を生かしている感じがしますね」という評価の通り、サツマイモ本来の甘さを引き出すためにシンプルな味付けを徹底している。試食したメンバーからは、「甘さがすごく伝わりますし。これちょっと、止まらないかも」と、その中毒性の高さを証言している。

映える和洋コラボスイーツの革新

福井県の「お芋スイーツ専門店 フランダースフリッツ」が提案するのは、従来の常識を覆す和洋折衷のスイーツである。店で人気のみたらし団子の上に、おいものモンブランとふわふわのクリームをトッピングした「みたらし芋モンブラン」は、見た目のインパクトと味わいの両方で驚きを与える。

「たっぷりのおいものモンブランとふわふわのクリーム、インパクトのあるビジュアルがとっても映えます。一口食べるとねっとりと濃厚、おいものホクホクとした甘みがみたらし団子のタレと絶妙に合います」と店側が自信を見せるこの商品に、スタジオからは「聞いた時どんな味なのって思ったんですけど、絶対、食べてみた方がいいです、どことってもいろんな味が広がって楽しいです。」と推薦する。

別のメンバーも「ふんわり、もっちり、とろっと。美味しい。味もバエる」と、その多層的な味わいを絶賛した。「これ作った人天才だよ」という声が上がるほどの完成度である。

驚異の糖度50度、熟成やきいもの極致

九州は宮崎から出店する「sweet&healthy SAZANKA(スイート&ヘルシー サザンカ)」の人気の熟成やきいもは、なんと糖度50度以上を誇る。「焼き芋の概念が変わるとまで言われています」という触れ込みは決して誇張ではない。

その焼き芋のおいしさを凝縮させたのが、「熟成やきいもの皮付き『生ほしいも』」

その名前から想像される味わいを大きく上回る。スタジオでは「お芋感がかなり残っている。旨味が凝縮されている」と、その独特な食感に驚きを隠せない。

「しっとり、クリームにしたペーストにしたような感覚。繊維はしっかり残ってるんですけど。食べやすい。」と、絶賛していた。

この驚異的な甘さの秘密は、栽培から保管まで徹底したこだわりにある。さつまいも栽培から研究を重ね、収穫後は3カ月間、湿度と温度を厳密に管理して保管する。「さつまいもの中のデンプン、これをしっかり糖に変えることで甘さを引き出している」という科学的なアプローチが、この驚異の甘さを生み出している。

このほかおいも万博では『熟成さつまいもの塩ケンピ』や『熟成さつまいもの塩チップス』も販売予定で、驚異の甘さを是非、会場で体感してほしい。

なめらかな極上の口どけを追求

群馬の「& potato(アンド ポテト)」がおいも万博限定で実演販売する「蜜芋LOVERアイス」も見逃せない。普段は店頭に並ばない特別な商品だ。

さらに注目すべきは「極生スイートポテト」。上の層はキャラメリゼされていて、その下には極上の口どけと言われるスイートポテト、底にはおいものクッキーを敷き詰めてタルト風に仕上げた「ありそうでなかった“スイートポテト”」だ。

スタジオでは「トロトロ。ええ、あ、クッキーが入ってる、奥に」と、その多層構造の面白さに興味を示す。一番下には蜜芋を皮ごと使って作ったクッキーが敷き詰められており、「こういうものって濃厚なのかなとは思うんですけど、すごくすっきりしている。お芋なのに後に残らないというか。これはいいですよ」と話していた。

地元の誇り、五郎島金時の詰め放題

金沢おいも万博の特別企画として、地元石川が誇る「五郎島金時」の詰め放題も実施される。石川テレビが契約農家と共に育てたこの五郎島金時は、イベントに向けて特別に準備されたものだ。

五郎島金時の収穫の様子を見せてもらった。収穫は、芋掘り機を使って行う。土の中からサツマイモが出てくると…「流しそうめんみたいな。焦りますね」と加藤アナウンサー。同じ方向にそろえて芋を詰めていく。

JA金沢市五郎島さつまいも部会の藤村幸司部会長は、収穫した五郎島金時の出来栄えについて「こうやって見る限り、形もきれいで、肌も滑らかで、実際食べてみても、今年の芋は本当に美味しいお芋で、いい出来栄えじゃないかなと思っています」と自信を見せる。

藤村さんに案内されたのが、サツマイモを持ったお地蔵様。

「豊作」になるように、いつもこの『五郎島金時のいも地蔵』の芋をピカピカになるまでなでてお祈りしているそうだ。そこで加藤アナも、育ててきた五郎島金時が豊作になるようにと、お芋をなでていた。

金沢おいも万博は10月3日から3日間限定

金沢おいも万博は10月3日から5日の3日間、金沢市のいしかわ四高記念公園で開催される。入場は、午前9時半から午後3時半までの5つの時間帯での完全入れ替え制。

チケットは各回、前売り500円、当日600円となっている。詳しくは「金沢おいも万博」で検索してほしい。

なお五郎島金時の詰め放題は、10月3日と4日の2日間限定で、1日3回行われる。

魅惑の小金色、ほくほくねっとり甘みがたまらない。そんなさつまいもの魅力を爽やかな秋空の下存分に楽しんでみてはいかがだろうか。

(石川テレビ)

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