高輪ゲートウェイで、捨てられていた食品をエネルギーに変える「バイオガス」という取り組みが進んでいます。
3月に街開きをした高輪ゲートウェイシティ。
コンセプトは、100年先の心豊かな暮らしのための実験場。
街全体での再生可能エネルギー活用を掲げる中、24日、報道陣にお披露目されたのが東日本エリア初のビルイン型バイオガス施設です。
JR東日本 品川・大規模プロジェクト推進部門 野田幸久マネージャー:
これだけの大規模な街づくりなので、食堂・レストランなどのお店もたくさん入ってくる。食品廃棄物も非常に多い。食品廃棄物を活用したエネルギーの再生という形で取り組むことにした。
この施設を活用することにより、食品廃棄量を約7割減らせるだけでなく、生成されたガスを燃料とすることで高輪ゲートウェイシティ内にあるホテルの給湯における1割程度の熱を賄えるといいます。
その仕組みは、ビルから出た食品廃棄物を収集車で集め、計量した上で粉砕。プラスチックなどを分別します。
粉砕された食品廃棄物に水などを加え、酸素がない環境で発酵させることでバイオガスを生成。
そのガスでお湯を作り、ホテルに供給します。
環境にやさしい取り組みは他にも。
水素由来の電源を使用した自動走行モビリティや、水素燃料電池トラックの活用。
さらに、太陽光発電や風力発電なども行っています。
将来的には、太陽光発電などで水素を街の中で製造することで、エネルギーの地産地消の実現を目指します。
JR東日本 品川・大規模プロジェクト推進部門 野田幸久マネージャー:
JR東日本グループとしては、2050年に向けたカーボンニュートラルを目指しているので、高輪ゲートウェイのまちづくりだけでなくて、今後開発していく他のまちづくりにおいても、同じカーボンニュートラルを念頭に置いた開発を進めていきたい。
JR東日本は、街全体でさまざまな実証実験を行っていて、有効性が確認できたものについては全国や世界へ取り組みを拡大していきたいとしています。