岡山市の岡山城近くで9月24日、倒木の恐れがある木の伐採が行われました。街路樹の倒木は全国的に相次いでいて、専門家は、健康そうな木でも定期的な点検が必要だと指摘しています。

(長尾龍希アナウンサー)
「岡山の観光名所、岡山城と幼稚園の間に通る烏城みちです。これからカラーコーンが立てられているヤナギの木、倒木の危険があるということで伐採作業が行われます」

幹の周囲は約140センチ、高さは約10メートル。樹齢50年以上とみられるヤナギの木です。作業員が高所作業車に乗り、小型のチェーンソーを使って次々と枝を切り落としていきます。葉は青々としていて一見すると健康な木に見えますが、切り口の断面には空洞が確認できます。

(樹木医 竹入隆弘さん)
「芯がしっかり詰まっていないと持ちこたえられない中が欠けているので外側部分が折れる。幹折れ・枝折れする可能性が高い」
「カミキリムシがどこかから入ってきて銀山の坑道のようなトンネルを掘ったり剪定の切り口から腐朽菌が入ったりすると内部が腐っていく」

9月17日には、この木の数メートル隣に植えられていたヤナギの木が倒れました。ケガをした人はいませんでしたが、国土交通省によりますと、全国で2024年、約200本の倒木が発生していて、東京ではイチョウの木の枝が落下し、男性が死亡しています。

(福起園 樹木医 竹入隆弘さん)
「街路樹などを植栽してから随分と時間が経っている。傷害・欠陥が出てきているので点検作業は必要管理の必要性がでてきている時代だと思う」

近くには幼稚園があり、園児の保護者からは安堵の声が聞かれました。

(保護者は…)
「ここで倒れると危険なので倒木がないと分かれば安心」
「帰りに散歩がてら寄って帰ったりしていたのでちょっと寂しい。安全のためには仕方ない」

岡山市は今後も定期的に街路樹の点検を行うことにしています。

岡山放送
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