7月中旬、開業を間近に控えた沖縄北部のテーマパーク「ジャングリア沖縄」で行われていたのは、ナビゲーターの実地研修です。
ジャパンエンターテイメント・加藤健史代表取締役:
我々のパークで働くナビゲーターは、そのお客さまを見た上で、そのお客さまにふさわしいコミュニケーションを積極的に取っていく。
ジャングリア沖縄のテーマは「パワーバカンス!!」。
バカンス感を増大させる特別な接客術に迫りました。
USJや西武園ゆうえんちの再建などを手がけてきたマーケティングチーム「刀」の代表・森岡毅氏が、構想から10年以上かけオープンしたジャングリア沖縄。
このテーマパークの運営のために立ち上げたのが、ベンチャー企業「ジャパンエンターテイメント」。
代表を勤めるのは、USJの開業に携わり、森岡氏とともに様々なプロジェクトに挑んできたパーク運営のプロ、加藤健史氏です。
多くの人が集まったある会場では「ジャングリアビンゴ、スタート!」「何が楽しそうですか?」「私は、1番はダイナソーサファリです」「一緒です。あります」と楽しく話しながらゲームのようなものが行われていました。
これは協力会社からの人も含め、接客に関わるスタッフ全員が受ける研修、その名も「ジャングリアブートキャンプ」です。
加藤氏を含む「刀」のメンバーが、これまで開発・進化させてきたテーマパークの接客術をジャングリア沖縄のためにアップデートしました。
ジャパンエンターテイメント オペレーション本部・滝澤聖悟チーフ:
「うわぁ、雨だ。楽しくないですね」ではなくて、「あ~めだ~。沖縄の雨って気持ちいいですよね!」と、雨すらも楽しんじゃう。頼りたくなる存在でありたいと思っている。
研修で大切にしていることは“対話”。
ゲスト一人一人に向け積極的に話しかけるため、会話重視のアクティビティが行われます。
研修参加者は「ジャングリア(のメインアトラクション)を体感して、運転して」「次、自然」「自然を体感する」「自然どれがいい?これとか楽しそう」と話し合っていました。
各チームが与えられたゲストカードを元にゲストの気持ちを考えプランやコースを作成して発表しあったほか、世界の人たちを迎えるため必須となる、ありふれたホスピタリティを超えた“卓越したホスピタリティー”を目指して、笑顔やカメラ対応の練習だけではなく細かなしぐさも学びます。
ジャパンエンターテイメント オペレーション本部・滝澤聖悟チーフ:
最初遠くからです。滝澤が来ました。近づいてきました。どうでしょう?近くにいる人には近い距離、遠くにいる人には遠い距離で手を振りたくなる。一人一人を意識しているから「あなたに届け」という思いがあった。
そして、ナビゲーター役とゲスト役に分かれ実践形式の練習です。
ナビゲーター役:
こんにちは!今からあれに乗るんですか?
ゲスト役:
絶叫系はあまり得意ではないが、やってみたいなと。
ナビゲーター役:
挑戦、いいですね!一見怖そうだがドキドキがワクワクに変わるので、良かったら、ぜひ挑戦してみてください!
ジャングリアブートキャンプを終えたナビゲーターの卵たちは、いよいよ配属先でのトレーニングをスタートします。
研修生・高畠真憲さん(高は“はしごだか):
こんにちは!ジャングリアへようこそ!こちら、QRコードの方、こちらの方にかざしていただきまして、ゲートの方が開いたらこちらお進みください。
トレーナー・西田彩織さん:
はい、オッケーです!ありがとうございます!素晴らしいですね。
研修生・高畠真憲さん:
初めて来たお客さまでも安心・対応できる。そんなナビゲーターになりたい。
「ファインディング ダイナソーズ」でナビゲーターのトレーナーを目指す仲本昴さん:
(ジャパンエンターテインメントが)“沖縄から日本の未来をつくる”とミッションを掲げていて、すごくステキだと思った。「最高の体験だった」と言ってもらえるような場所にしたいので、それができるトレーナーになりたい。
加藤氏は、ジャングリア沖縄は地方創生のモデルになるだけではないといいます。
ジャパンエンターテイメント・加藤健史代表取締役:
観光人材を増やすためには、とにかくこの観光産業で働くことが“自分たちにとって素晴らしい”というブランドをしっかり作っていかないといけない。将来的には、日本中の各地方の観光活性化の一助になる。それを通して日本の観光産業の発展に寄与したい。
徹底したホスピタリティが新たな日本の稼ぐ力に。
ジャングリア沖縄の挑戦はスタートしたばかりです。