20日昼すぎ、鹿児島県西之表市の馬毛島近海で自衛隊の基地整備工事に関わるクレーン船と工事の警戒にあたっていた漁船が衝突し、漁船に乗っていた男性1人が頭などにけがをしました。
転覆した漁船に乗っていた男性
「お昼の時間でご飯を食べていた。いきなり(クレーン船が)来たからどうにもできなかった」
こちらは20日、馬毛島沖で撮影された写真です。
クレーン船の手前のオイルフェンスの中に、転覆した漁船の先端がかろうじて見えています。
種子島海上保安署によりますと20日午後0時20分ごろ、西之表市の馬毛島から南に約2km離れた海上で馬毛島の自衛隊基地整備工事に関わるクレーン船が、工事の警戒にあたっていた漁船と衝突しました。
漁船は転覆し、船首部分を残して沈没。
乗っていた男性2人は海に投げ出され、1人が頭や右腕に擦り傷などを負いました。
転覆した漁船に乗っていた男性
「クレーン船が通った後、海上にあがれた。海の中に1分半くらいいた。よく息が続いたと思う。命だけでも助かったからよかった」
クレーン船に乗っていた6人にけがはありませんでした。
事故当時、クレーン船は馬毛島で波消しブロックを据え付ける作業を終え、沖縄の南にある台風から避難するため、宮崎に向けて航行中だったということです。
事故をうけて鹿児島県は国に対し、「事故原因の究明と再発防止に取り組んでほしい」と口頭で申し入れています。